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クテナンテ・ブルレマルクシー|ネバーネバープラントの育て方
植物図鑑

クテナンテ・ブルレマルクシー|ネバーネバープラントの育て方

by Masashi Matsubuchi

淡いシルバーグリーンの帯模様が魚の骨(フィッシュボーン)のように葉脈に沿って並ぶクテナンテ・ブルレマルクシー。カラテアやマランタと同じクズウコン科に属し、夜になると葉を立てる就眠運動を行うことでも知られる。英名「Never Never Plant(ネバーネバープラント)」の通称でも親しまれるこの植物の特徴と育て方を解説する。


結論

  1. クテナンテ・ブルレマルクシーは Ctenanthe burle-marxii という正式な学名を持つブラジル原産の種で、20世紀のブラジルを代表する造園家ロベルト・バールマルクスに献名された植物のひとつ。
  2. 葉脈に沿って交互に並ぶ淡いシルバーグリーンの帯模様が「魚の骨」に見えることが英名の由来。裏面は赤紫〜マルーン色を帯び、表と裏で異なる表情を楽しめる。
  3. カラテア・マランタと同じく夜間に葉を立てる就眠運動を行う——高めの湿度と安定した水分管理さえ整えれば、初心者でも扱いやすい部類のクズウコン科植物だ。

基本情報

項目 内容
学名 Ctenanthe burle-marxii H.Kenn.
科名 クズウコン科(Marantaceae)
属名 クテナンテ属(Ctenanthe
原産地 ブラジルの熱帯雨林(林床)
生育型 常緑多年草(根茎性)
草丈 30〜60cm程度
英名・通称 Never Never Plant(ネバーネバープラント)、Fishbone Plant(フィッシュボーンプラント)
耐寒温度 13℃以上推奨(生育適温18〜27℃)
難易度 中級者向け

特徴

魚の骨のような帯模様

ブルレマルクシー最大の特徴は、主脈から左右に向かって規則的に並ぶ淡いシルバーグリーンの帯模様だ。濃い緑の地色との対比がはっきりしており、この模様が魚の骨格(フィッシュボーン)を連想させることから「Fishbone Plant」の英名がついた。葉の裏面は赤紫〜マルーン色を帯び、表から見た涼しげな印象と裏面の濃厚な色合いの対比も観賞ポイントのひとつだ。

ラム
ラム植物博士POINT

表と裏でこんなに色の印象が違う葉って、意外と少ないんだ。ハンギングや棚の上など、裏面が見える位置に飾ると新しい魅力に気づけるかも。

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名前の由来

種小名の burle-marxii は、リオデジャネイロのコパカバーナ海岸の遊歩道デザインなどで知られるブラジルの造園家ロベルト・バールマルクス(Roberto Burle Marx, 1909–1994)への献名だ。「burle-marxii」の名を持つ植物は他属にも複数存在し、フィロデンドロン(Philodendron burle-marxii)などが知られるが、クテナンテ属では本種にこの名がついている。学名は1982年にH.ケネディによって正式に記載された。

ラム
ラム植物博士POINT

「burle-marxii」という名前がついた植物は他の科にもいくつかあるんだよ。同じ人物に捧げられた植物を集めてみるのも、コレクションの楽しみ方のひとつだね。

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夜になると葉を立てる就眠運動

クズウコン科の多くの植物と同じく、ブルレマルクシーも夜間になると葉を垂直に立ち上げる「就眠運動(ナイクティナスティ)」を行う。この動きは葉柄の付け根にある葉枕(プルビナス)という組織の中で、カリウムイオンの移動に伴う細胞の膨張・収縮が起こることで生じる。仕組みの詳細はカラテア・マランタの葉が閉じる「就眠運動」のしくみで解説している。


近縁種との違い

項目 クテナンテ・ブルレマルクシー マランタ・レウコネウラ カラテア・オービフォリア
学名 Ctenanthe burle-marxii Maranta leuconeura Calathea orbifolia
葉の模様 主脈沿いの帯状の縞模様 斑点・縁取り模様 大型の縞模様
葉裏の色 赤紫〜マルーン 淡い緑 淡い緑〜紫がかった色
生育型 根茎性 根茎性 株立ち
湿度要求 やや高め 中程度 高い

マランタとの違いや見分け方の詳細はマランタ(祈りの植物)の育て方|カラテアとの違い、カラテア属全般の情報はカラテア属とは|人気品種・育て方・葉が丸まる原因と対処法を参照してほしい。


育て方

光(置き場所)

明るい間接光を好む。直射日光は葉焼けや模様の退色の原因になるため避ける。光量が不足すると茎が間延びし、帯模様のコントラストも鈍くなる。レースカーテン越しの窓辺が適した置き場所。

水やり

土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。クズウコン科の中では比較的水切れに弱く、土を完全に乾かしきる前に次の水やりをするイメージで管理する。冬季はやや控えめにする。

シャディ
シャディ植物のお世話係TIP

水やりのタイミングは「土の表面が乾いてきたな」と感じたときがベスト。アプリの水やり記録をつけておくと、季節ごとの間隔の違いが振り返りやすくて便利だよ。

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水道水の塩素・フッ素に敏感な個体が出ることもある。葉先の茶変が気になる場合は、カラテア同様に汲み置き水や浄水への切り替えを試す価値がある。

湿度

高めの湿度(60〜70%)を好む。乾燥した室内では葉先が茶色く傷んだり、就眠運動の動きが鈍くなることがある。加湿器や葉水での補助が有効。

シャディ
シャディ植物のお世話係WARNING

葉先がカリカリに乾いてきたら、それは湿度不足のサインかもしれない。エアコンの風が直接当たる場所は特に乾燥しやすいから、置き場所を見直してみてね。

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温度

生育適温は18〜27℃。13℃を下回ると生育が鈍り、株が傷み始める。冬季の窓際の冷気やエアコンの直風を避ける。

土・肥料

水はけがよく、かつ適度な保水性を持つ配合が適する。観葉植物用培養土にパーライトを2〜3割加えるとバランスが良い。成長期(5〜9月)に月1回程度の緩効性肥料、または2週間に1回の薄めた液肥を施す。

植え替え

根茎で横に広がる性質があり、鉢の中で根が回りやすい。1〜2年に1回、5〜6月頃に一回り大きな鉢へ植え替える。


よくあるトラブル

葉が丸まる・元気がない

原因: 水不足、空気の乾燥、根詰まり、冷気への被曝のいずれか。

対処: 水やり後や葉水の後に葉が開いてくるようなら乾燥・水不足が主因。改善しない場合は根の状態を確認する。

葉先が茶色くなる

原因: 空気の乾燥、または水道水の成分。

対処: 湿度を60%以上に引き上げ、必要に応じて水を切り替える。すでに枯れた部分は回復しないため、清潔なはさみで自然な形に整える。

夜になっても葉が開いたまま・閉じない

原因: 根詰まりや根腐れなど根のトラブル、株の衰弱が多い。

対処: 就眠運動そのものを直接治す方法はなく、光量・湿度・水やり・根の状態など基本的な栽培環境を見直すことが対処の基本になる。詳しくは根腐れの原因と回復方法を参照。


増やし方

根茎性の植物のため、株分けが最も確実な増やし方だ。植え替えのタイミングで鉢から株を抜き、根茎が複数の芽(成長点)を持つように手やハサミで分ける。分けた株はそれぞれ根と葉を数枚持たせると活着しやすい。適期は生育が旺盛な5〜9月。


まとめ

  1. クテナンテ・ブルレマルクシーはブラジル原産のクズウコン科植物で、魚の骨のような帯模様の葉と赤紫色の葉裏が最大の特徴だ。
  2. カラテア・マランタと同じく夜になると葉を立てる就眠運動を行い、健康な株ほど動きが規則的になる。
  3. やや高めの湿度と安定した水やりを維持すれば、初心者でも扱いやすいクズウコン科の一種といえる。

クズウコン科植物の見分け方や育て方の全体像は、マランタ(祈りの植物)の育て方|カラテアとの違いカラテア属とは|人気品種・育て方・葉が丸まる原因と対処法もあわせて参照してほしい。

この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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