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ペペロミア・ポリボトリアの育て方|しずく型の葉が美しいレインドロップ
植物図鑑

ペペロミア・ポリボトリアの育て方|しずく型の葉が美しいレインドロップ

by Masashi Matsubuchi

大きなしずく(雨粒)のような形の光沢葉が連なる、ペペロミア・ポリボトリア。ペペロミア属の中では大型に育ち、直立してこんもりとした株姿を作る、存在感のある品種だ。通称「レインドロップ」の由来でもある葉の形と、育て方のポイントを解説する。


結論

  1. ポリボトリアはコロンビア・エクアドル・ペルーの熱帯雨林原産の正式な種(Peperomia polybotrya Kunth)で、ホープのような交配種ではない。 属内では珍しく、樹木のようにミニチュアな「木立ち」の姿に育つ点も特徴的だ。
  2. 葉は葉柄が葉の中心に付く「盾状葉(ペルテート葉)」で、これが大きなしずく型の輪郭を生み出している。 光沢のある厚みのある葉は水分を蓄える多肉質の組織を持つ。
  3. 育て方の基本は他のペペロミア属と共通——水やりは「土が完全に乾いてから」が鉄則で、過湿による茎腐れが最大の失敗原因になる。

基本情報

項目 内容
学名 Peperomia polybotrya Kunth
科名 コショウ科(Piperaceae)
属名 ペペロミア属(Peperomia
原産地 コロンビア、エクアドル、ペルーの熱帯雨林
通称 レインドロップ(Raindrop Peperomia)、コインリーフ・ペペロミア
生育型 常緑多年草(直立性・木立ち状)
草丈 30〜40cm程度
耐寒温度 10℃以上推奨(生育適温20〜28℃)
難易度 初心者向け(★☆☆☆☆)

特徴

しずく型の盾状葉(ペルテート葉)

ポリボトリアの葉は、葉柄が葉の縁ではなく中心付近に付く「盾状葉(ペルテート葉)」という構造を持つ。この付き方によって葉の輪郭が左右対称のしずく型(雨粒型)に整い、通称「レインドロップ」の由来になっている。葉の表面は光沢があり、厚みのある多肉質の組織で水分を蓄える。

ラム
ラム植物博士POINT

葉柄が葉のフチじゃなくて真ん中についているのが、しずく型に見える秘密なんだ。葉を裏返して葉柄の位置を見てみると、他のペペロミアとの違いがよくわかるよ。

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木立ちする株姿

多くのペペロミアがロゼット型や匍匐型で横に広がるのに対し、ポリボトリアは太めの茎(葉柄)が枝分かれしながら上に伸び、ミニチュアな樹木のような姿にまとまる。属の中でも大きく育つ部類に入り、存在感のあるインテリアグリーンとして飾りやすい。

花序

春から秋にかけて、葉の間から緑白色の細長い穂状花序(スパイク)を伸ばす。観賞価値は低いが、ペペロミア属に共通する特徴のひとつとして楽しめる。

ラム
ラム植物博士POINT

ペペロミアの花は棒みたいな形をしていて、いわゆる「お花」のイメージとはちょっと違うんだ。咲いても株の負担は少ないから、切らずに残しておいても問題ないよ。

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近縁品種との違い

品種 生育型 葉の特徴 難易度
ポリボトリア 直立・木立ち状 大型のしずく型・光沢 ★☆☆☆☆
ホープ 匍匐性 小さな丸いコイン状の厚い葉(詳しくはペペロミア・ホープの育て方を参照) ★☆☆☆☆
カペラータ ロゼット型 しわのある葉(詳しくはペペロミア・カペラータの育て方を参照) ★★☆☆☆
オブツシフォリア 直立性 肉厚な卵形の葉(詳しくはペペロミア・オブツシフォリアの育て方を参照) ★☆☆☆☆

ペペロミア属全体の生育型や品種展開の全体像は、ペペロミア属の図鑑ページも参照してほしい。


育て方

光(置き場所)

明るい間接光を好む。直射日光は葉焼けの原因になるが、暗すぎる場所では徒長し、茎の間延びが起きやすい。レースカーテン越しの窓辺が適した置き場所。

水やり

多肉質の葉に水分を蓄えるため乾燥には比較的強い。土の表面が完全に乾いてから与えるのが基本で、迷ったときは水やりを見送るくらいがちょうどよい。

シャディ
シャディ植物のお世話係TIP

「土が完全に乾いてから」の目安は、鉢を持ち上げたときの軽さでも判断できるよ。水やりのタイミングをアプリに記録しておくと、季節ごとの間隔の違いが振り返りやすくておすすめ。

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過湿による茎腐れが最も多い失敗原因のため、受け皿に水を溜めたままにしないこと。冬季はさらに間隔をあける。

シャディ
シャディ植物のお世話係WARNING

葉がふっくらしているからといって水やりを忘れずに毎日あげてしまうのはNG。多肉質の葉は乾燥への備えだから、頻繁な水やりはかえって根を傷めてしまうよ。

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用土

排水性を優先した軽めの配合が適する。観葉植物用の培養土にパーライトを2〜3割加えるとよい。鉢は根鉢に対して大きすぎないサイズを選ぶと、過湿のリスクを抑えられる。

温度・湿度

生育適温は20〜28℃。10℃を下回ると生育が鈍る。湿度は一般的な室内環境(50〜60%程度)で問題なく育つ。

肥料

成長期(春〜夏)に月1回程度、薄めた液体肥料を施す。肥料要求量は低く、与えすぎは徒長や根焼けの原因になる。冬季は不要。

植え替え

根の成長がゆっくりなため、2〜3年に1回で十分。適期は5〜6月。


よくあるトラブル

茎が黒くなって倒れる(茎腐れ)

原因: 過湿。ペペロミア全般で最も多い致命的トラブル。

対処: 腐った部分を切除し、健全な茎を挿し木で救出する。土の排水性と水やり頻度を見直す。

葉がしわしわ・しなしなになる

原因: 水不足、または逆に根腐れによる根の機能低下。土が乾いているなら水不足、湿っているのにしなしななら根腐れの可能性が高い。

対処: 土の状態を確認した上で、それぞれ適切に対処する。

徒長して茎が間延びする

原因: 光量不足。

対処: 明るい場所へ移動する。間延びした茎は切り戻し、挿し木で仕立て直せる。


増やし方

茎挿しが最も簡単で成功率が高い。葉と太めの葉柄を1〜2枚含む茎を切り取り、切り口を1〜2日乾燥させてから、湿らせた土または水に挿す。太い葉柄には水分と養分を蓄える性質があるため、発根までの間も比較的傷みにくい。発根まで2〜4週間ほどが目安。


まとめ

  1. ペペロミア・ポリボトリアはコロンビア・エクアドル・ペルー原産の正式な種で、しずく型の光沢葉と木立ちする株姿が最大の魅力だ。
  2. 葉柄が葉の中心に付く盾状葉という珍しい構造が、通称「レインドロップ」の由来になっている。
  3. 育て方の基本は他のペペロミア属と共通で、「水やりは土が完全に乾いてから」を守れば、初心者でも安定して育てられる。

大型に育つ木立ち姿は、他の小型ペペロミアとはひと味違う存在感を空間に添えてくれる。ペペロミア属コレクションの中心的な一株としてもおすすめだ。

この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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