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ハウォルシア属とは|オブツーサなど品種一覧と徒長を防ぐ育て方
植物図鑑

ハウォルシア属とは|オブツーサなど品種一覧と徒長を防ぐ育て方

by tokyoplants 編集部

ハウォルシア属とは

ハウォルシア属(Haworthia)は、南アフリカのケープ地方を中心に自生するロゼット状の小型多肉植物のグループである。半透明の「窓」を持つ葉や、細かい白い突起が並ぶ独特の葉表面が特徴で、コンパクトなサイズと丈夫さから、多肉植物の中でも特に室内向きの品種として人気が高い。

項目 内容
科名 ツルボラン科(Asphodelaceae)/亜科アロエ亜科(Asphodeloideae)
属名 ハウォルシア属(Haworthia
種数 現行の狭義ハウォルシア属で約60〜70種(旧分類の広義ハウォルシア属は約600種とされていたが、2013年以降の分類見直しでハウォルシオプシス属・トゥリスタ属に再編された)
原産地 南アフリカ(西ケープ州・東ケープ州)
生育型 常緑多年草・ロゼット型多肉植物
耐寒温度 5℃以上
難易度 初心者向け(★☆☆☆☆、直射日光を避ける点だけ他の多肉植物と逆)

属名は、19世紀のイギリスの植物学者エイドリアン・ハワース(Adrian Hardy Haworth)にちなんで名付けられた。ハワースは南アフリカ産の多肉植物の研究・分類に大きく貢献した人物である。

分類の再編について(重要)

2013〜2014年にかけて、南アフリカの植物学者らによる分子系統解析(Manning, Boatwright他)に基づき、広義のハウォルシア属は3つの属に再編された。

現在の属 特徴 代表種
ハウォルシア属(Haworthia s.s.) 葉が柔らかく、先端に半透明の「窓」を持つ種が多い オブツーサ、コーペリー、シンビフォルミス、十二の爪(トランカータ)
ハウォルシオプシス属(Haworthiopsis 葉が硬く、表面に白い縞や粒状の突起が並ぶ 十二の巻(アテヌアータ)、ファスキアータ(ゼブラ)
トゥリスタ属(Tulista ロゼットがやや大きく、花茎が太い プミラ、マイナー

流通上は今も「ハウォルシア(ハオルチア)」の名前で3属すべてがまとめて販売されていることが多い。本記事では流通慣行に合わせ、この3属を広く「ハウォルシア」として扱う。

代表品種一覧

品種名 学名 葉の特徴 難易度
オブツーサ H. cooperi var. pilifera(旧名 H. obtusa 丸くぷっくりとした半透明の葉先が「宝石」のような外見 初級
コーペリー H. cooperi 葉先に繊細な毛と半透明の窓を持つ 初級
シンビフォルミス H. cymbiformis 舟形の丸い葉が密に重なる 初級
十二の爪(トランカータ) H. truncata 葉の先端が真横に切り落とされたような独特の形状 中級
十二の巻(アテヌアータ) Haworthiopsis attenuata 硬い葉に白い縞模様が入る、いわゆる「ゼブラ柄」 初級
ファスキアータ Haworthiopsis fasciata 十二の巻に似るが縞模様がより規則的 初級

育て方の共通ポイント

光(ここが他の多肉植物と大きく異なる)

ハウォルシア属、特にオブツーサやコーペリーなど「窓」を持つソフトリーフ系は、原産地の南アフリカで岩陰や地中に半分埋もれるように自生しており、直射日光の少ない環境に適応している。そのため、エケベリアやアガベのような強光を好む多肉植物とは逆に、明るい日陰〜レースカーテン越しの柔らかい光が適している。真夏の直射日光に当てると葉が赤茶色く変色し、葉焼けを起こすことがある。ハウォルシオプシス属(十二の巻など)はやや光に強いが、それでも真夏の直射は避けたほうが安全である。

水やり

多肉植物の基本どおり、土が完全に乾いてからたっぷり与える。冬は生育が緩やかになるため、水やりの間隔をさらに空ける。ソフトリーフ系は葉に水を蓄える構造上、過湿による根腐れ・葉の軟化に弱い。

用土

排水性の高い多肉植物・サボテン用の培養土を使うのが安全である。観葉植物用の一般的な培養土は保水性が高すぎるため向かない。詳しい配合の考え方は多肉植物・サボテンの土おすすめと配合比率を参照してほしい。

温度・肥料

生育適温は15〜25℃。5℃を下回ると株が傷みやすい。肥料は成長期に多肉植物用の緩効性肥料を控えめに施す程度で十分で、多肥は徒長の原因になる。

よくあるトラブル

葉が間延びする(徒長)・色が薄くなる

原因: 光量不足。他の多肉植物と同じく、光が足りないとロゼットが間延びし、色も薄くなる。

対処: 明るい場所(ただし直射日光は避ける)に移動する。

葉が赤茶色く変色する

原因: 直射日光による葉焼け。ハウォルシアに特有の注意点で、他の多肉植物の感覚で日光浴させると起こりやすい。

対処: 明るい日陰へ移動する。変色した葉は元に戻らないが、新しく出る葉は環境改善後に健康な色で育つ。

葉がぶよぶよ柔らかくなる・根元が腐る

原因: 過湿による根腐れ。詳しくは根腐れの原因と復活方法も参照。

対処: 鉢から抜き、傷んだ根を除去して乾いた新しい土に植え直す。

増やし方

ハウォルシアは成長とともに株元から子株を吹きやすく、株分けが最も確実な増やし方である。植え替えの際に子株を親株から切り離し、切り口を数日乾かしてから乾いた用土に植える。多くの多肉植物と異なり、葉挿しは発根しにくく成功率が低いため、基本的には株分けか種まきで増やす。

ペットとの暮らし

ASPCA(米国動物虐待防止協会)の毒性植物データベースでは、ハウォルシア(Haworthia spp.)は犬・猫のいずれに対しても「非毒性(Non-Toxic)」に分類されている。同じ多肉植物でもアロエベラのように毒性を持つ種があるため、ペットのいる家庭で多肉植物を選ぶ際は、種類ごとの毒性の有無を確認しておくと安心である。

まとめ

  • ハウォルシア属は南アフリカ原産の小型多肉植物で、旧分類の広義ハウォルシア属は現在ハウォルシア・ハウォルシオプシス・トゥリスタの3属に再編されている
  • 最大の特徴は「直射日光を避ける」という他の多肉植物とは逆の光環境。ソフトリーフ系は明るい日陰が適する
  • 水やりは他の多肉植物と同じく「土が完全に乾いてからたっぷり」が基本
  • 増やし方は株分けが確実。葉挿しは成功率が低い
  • ASPCAにより犬・猫への非毒性が確認されており、ペットのいる家庭でも選びやすい多肉植物

→ 排水性の高い専用の土選びは多肉植物・サボテンの土おすすめと配合比率で詳しく解説している。

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