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カラテア・マコヤナ(孔雀の葉)の育て方|複雑な葉模様の秘密
植物図鑑

カラテア・マコヤナ(孔雀の葉)の育て方|複雑な葉模様の秘密

by tokyoplants 編集部

薄い葉の表面に、まるで孔雀の羽根を思わせる緻密な模様が浮かび上がるカラテア・マコヤナ(Calathea makoyana、和名「孔雀の葉」)。カラテア属の中でも特に模様が細かく美しい種として人気だが、その分デリケートな管理が求められる品種でもある。この記事では基本情報から名前の由来、育て方、よくあるトラブルまでを一次情報に基づいて解説する。

結論

  1. カラテア・マコヤナはブラジル原産の熱帯雨林植物で、カラテア属の中でも特に葉の模様が精緻な種である。 育て方の基本は高湿度の維持と、直射日光を避けた明るい日陰の環境である。
  2. 現在の学術分類上の正式な学名は Goeppertia makoyana だが、園芸・流通の現場では引き続き旧学名の "カラテア・マコヤナ" が広く使われている。
  3. ASPCAの毒性植物データベースでは、カラテア属(プレーヤープランツ)は犬・猫・馬に対して非毒性に分類されている。 ペットのいる家庭でも比較的選びやすい観葉植物である。

基本情報

項目 内容
学名 Goeppertia makoyana (É.Morren) Borchs. & S.Suárez(旧学名 Calathea makoyana É.Morren)
科名 クズウコン科(Marantaceae)
属名 ゴエピンギア属(Goeppertia、旧カラテア属)
原産地 ブラジル南東部(エスピリトサント州・バイーア州などの大西洋岸森林)
和名 孔雀の葉、クジャクカラテア
生育型 常緑多年草(地生・根茎性)
耐寒温度 10℃以上
難易度 中級(やや難、湿度と水質の管理が重要)

特徴

孔雀の羽根のような二重の模様

マコヤナの葉は、明るい緑〜クリーム色の地に、濃い緑色の大きな楕円形の斑紋と、葉脈に沿った細かい線状の模様が重なって入る。この二重構造の模様が孔雀の羽根の目玉模様を思わせることから、和名「孔雀の葉」の由来になっている。葉の裏面は鮮やかな紫〜赤紫色を帯びる。

活発な就眠運動

カラテア属に共通する性質だが、マコヤナは特に就眠運動(ナイアスティー、葉柄基部の葉枕が膨圧変化で動く仕組み)が活発に観察される種のひとつとされる。日中は葉を水平〜斜めに広げ、夜間になると葉を立ち上げるように閉じる。

名前の由来

種小名の makoyana は、19世紀にベルギー・リエージュで大規模な園芸ナーサリーを営んでいたジャコブ・マコイ(Jacob Makoy)に献名されたものである。マコイのナーサリーは当時、南米や東南アジアから多くの珍しい植物をヨーロッパに紹介したことで知られ、本種も1872〜1873年頃にベルギーの植物学者エドゥアール・モレン(Édouard Morren)によって命名・記載された。2012年の分類見直しにより、多くのカラテア属の種がゴエピンギア属(Goeppertia)に再分類されたが、日本の流通名としては引き続き「カラテア・マコヤナ」が一般的である。

代表種との違い

カラテア属には模様や丈夫さの異なる多数の品種が流通している。マコヤナは、丸く大きな葉に銀緑色の縞模様が入るカラテア・オービフォリアや、細長い葉に斑点模様が入るカラテア・ランキフォリアと比べても、模様の密度・複雑さが際立って高いのが特徴である。その反面、乾燥や水質の変化に対する感受性もやや高く、カラテア属の中では中級者向けとされることが多い。属全体の代表品種比較はカラテア属とは|人気品種・育て方でまとめて解説している。

育て方

熱帯雨林の林床に自生する性質上、強い直射日光は苦手。明るい日陰〜レースカーテン越しの柔らかい間接光が理想である。直射日光に当てると葉焼けを起こし、繊細な模様が褪色する。

水やり

成長期は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。冬は土が乾いてから数日後を目安に控えめにする。カラテア属は水道水中の塩素・フッ素に敏感な種が多く、マコヤナも例外ではないため、汲み置き水や浄水器を通した水の使用が推奨される。

湿度

マコヤナの管理で最も重要なのが湿度である。原産地に近い60〜80%程度の湿度を保てると、葉先の傷みが少なく安定して育てやすい。葉水や加湿器、鉢を湿らせた砂利の上に置く「腰水風」の工夫(ペブルトレイ)などで湿度を補うとよい。詳しい方法は水受けトレイ+鉢底石で手軽に湿度を上げる方法を参照。

水はけがよく、かつ適度な保水性・有機質を含む土が向く。カラテア属は完全な無機質配合よりも、微生物が働く有機質を含んだ環境のほうが安定して育ちやすい。tokyoplantsの『I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)』はこうした着生・地生の観葉植物向けにココチップなどをブレンドした配合思想のため、マコヤナのようなカラテア属との相性がよい。より詳しい配合レシピはカラテアの土おすすめ|配合レシピと植え替えで根腐れさせないコツで解説している。

温度・肥料

生育適温は18〜28℃。10℃を下回ると生育が鈍化し、エアコンの冷風・暖房の直風も葉を傷める原因になるため避ける。肥料は成長期に月1回程度の緩効性肥料、または薄めた液体肥料を施す。

よくあるトラブル

葉が丸まる

原因: 水切れ、空気の乾燥(低湿度)、根詰まりのいずれかであることが多い。マコヤナはカラテア属の中でも特に敏感な部類に入る。

対処: まず水やりと湿度を見直す。改善が見られない場合は鉢から抜いて根の状態を確認する。

葉先が茶色くなる

原因: 空気の乾燥と水道水のフッ素・塩素。対処: 湿度対策を強化し、汲み置き水や浄水への切り替えを検討する。

葉に小さな斑点・かすれが出る

原因: ハダニなどの害虫。空気が乾燥しているとカラテア属はハダニが発生しやすくなる。対処: 葉水で湿度を保つとともに、発生初期であれば濡らした布で葉を拭き取り、被害が広がる場合は市販の殺虫剤を使用する。

増やし方

株分け

カラテア属は根茎(地下茎)から複数の株が群生する性質を持ち、葉挿しでは増やせない。植え替えのタイミングで根鉢を丁寧にほぐし、根と葉のバランスが取れた単位で株を分ける。分けた株はそれぞれ十分な根が付いている状態が望ましい。

ペットとの暮らし

ASPCA(米国動物虐待防止協会)の毒性植物データベースでは、「プレーヤープランツ」の名称でカラテア属が犬・猫・馬に対して非毒性(Non-Toxic)に分類されている。多くの観葉植物が何らかの毒性を持つ中で、カラテア属はペットのいる家庭でも比較的安心して選べるグループといえる。ただし非毒性であっても大量に誤食すれば消化器症状が出ることはあるため、心配な場合は猫に危険な観葉植物リストもあわせて確認しておきたい。

まとめ

  1. カラテア・マコヤナはブラジル原産で、カラテア属の中でも特に複雑な孔雀の羽根のような模様を持つ。
  2. 育て方の要は高湿度の維持(60〜80%目安)と、水道水の塩素・フッ素対策、そして直射日光を避けること。
  3. カラテア属はASPCAにより非毒性に分類されており、ペットのいる家庭でも選びやすい観葉植物である。

管理の手間はやや必要だが、その分だけ他にはない模様の美しさを楽しめるのがマコヤナの魅力である。

→ 専用の土選びはカラテアの土おすすめ|配合レシピと植え替えで根腐れさせないコツで詳しく解説している。

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