tokyoplants
アロエベラの育て方完全図鑑|キダチアロエとの違いと注意点
植物図鑑

アロエベラの育て方完全図鑑|キダチアロエとの違いと注意点

by tokyoplants 編集部

化粧品や健康食品の原料としても広く知られるアロエベラ(Aloe vera)。丈夫で育てやすい多肉植物として人気だが、日本でよく見かける「キダチアロエ」と混同されがちで、また見た目に反してペットには毒性があるなど、意外と知られていない注意点も多い。この記事ではアロエベラの基本情報から育て方、近縁種との違い、ペットとの暮らしで気をつけたい点までを一次情報に基づいて解説する。

結論

  1. アロエベラは肉厚な葉に水分を蓄える多肉植物で、乾燥に強く過湿に弱い。 育て方の基本は他の多肉植物と同じく、排水性の高い土と「乾いてからたっぷり」の水やりである。
  2. 日本の庭先でよく見る「キダチアロエ(Aloe arborescens)」とは近縁の別種。 キダチアロエのほうが耐寒性が高く屋外での越冬に向くのに対し、アロエベラは寒さにやや弱く、主に化粧品・食品原料としての利用で世界的に知られる種である。
  3. ASPCAはアロエベラを犬・猫・馬に対して毒性ありと分類している。 毒性の原因は葉の皮の内側にある苦味成分(アロイン等のアントラキノン類)とサポニンで、誤食すると嘔吐・下痢・元気消失などの症状が報告されている。一方で葉の中心部の透明なゲルは食用・外用として広く利用されている。

基本情報

項目 内容
学名 Aloe vera (L.) Burm.f.
科名 ツルボラン科(Asphodelaceae)
属名 アロエ属(Aloe
原産地 確定した野生自生地は特定されておらず、栽培由来(栽培化された植物=カルティゲン)とする説が有力。アラビア半島周辺が起源地の候補として挙げられることが多く、古くから北アフリカ・地中海沿岸・アジアなど世界各地で栽培・帰化している
生育型 常緑多年草・多肉質ロゼット植物
耐寒温度 10℃前後が目安(キダチアロエよりやや寒さに弱い)
難易度 初心者向け(★☆☆☆☆)

種小名の vera はラテン語で「真の」を意味し、古くから薬用・美容用に利用されてきた「本家」のアロエであることを示すとされる。

特徴

ゲルと乳液(ラテックス)の二層構造

アロエベラの葉を切ると、中心部に透明でとろりとしたゲル(薄壁柔組織)があり、その外側の皮の内側には黄色みを帯びた苦い乳液(ラテックス)の層がある。化粧品や食用として利用されるのは主に中心のゲルの部分で、外側の乳液には後述する刺激性・毒性のある成分が含まれる。市販の加工品はこの乳液を除去する工程を経て作られているのが一般的である。

極めて高い乾燥耐性

葉に大量の水分を蓄える構造を持ち、数週間水を与えなくても枯れないほどの耐乾性を持つ。原産地とされる乾燥地帯の環境に適応した結果と考えられている。

名前の由来

「アロエ(Aloe)」という名称は、古代セム語系の言語で「苦味のある光る物質」を意味する語に由来し、ギリシャ語の "aloē" を経て現在の学名に定着したとされる。日本語の「アロエベラ」という呼び名は学名 Aloe vera をそのままカタカナ表記したもので、和名としての固有名は特にない。

代表種との違い:キダチアロエ(Aloe arborescens)との比較

日本国内でアロエというと、庭先で育てられる「キダチアロエ」を思い浮かべる人も多いが、両者は近縁の別種である。

項目 アロエベラ(A. vera キダチアロエ(A. arborescens
草姿 茎がほとんど伸びず、地際からロゼット状に葉が広がる 茎が木質化して立ち上がり、高さ数mに育つこともある
耐寒性 やや弱い(10℃前後が目安) アロエベラより強く、日本の一部地域では屋外で越冬可能
主な用途 化粧品・健康食品原料として世界的に流通 日本では民間療法(「医者いらず」)として庭木利用の歴史が長い
開花 黄色い花を咲かせる オレンジ〜赤色の花を咲かせる

育て方

日当たりの良い場所を好むが、屋外の育成環境から急に室内の暗い場所(またはその逆)に移すと、葉焼けや徒長の原因になる。置き場所を変える際は数日かけて環境に慣らすとよい。詳しくは観葉植物の葉焼けとはも参照。

水やり

土が完全に乾いてからたっぷりと与える。多肉質の葉に十分な水分を蓄えられるため、水やりを多少怠っても枯れにくい一方、常に土が湿っていると根腐れを起こしやすい。

用土

排水性の高い多肉植物・サボテン用の培養土が適する。詳しい配合の考え方は多肉植物・サボテンの土おすすめと配合比率を参照。

温度・肥料

生育適温は15〜25℃。10℃を下回ると生育が鈍り、5℃以下では株が傷むリスクが高まるため、冬は室内の暖かい場所で管理する。肥料は成長期に多肉植物用の緩効性肥料を控えめに施す程度でよい。

よくあるトラブル

葉がしなびる・薄くなる

原因: 極端な水切れ。対処: 通常の水やりを再開すれば数日〜数週間で回復することが多い。

葉の色が薄くなる・間延びする

原因: 光量不足による徒長。対処: より明るい場所へ移動する。

根元が黒く変色する・葉がぶよぶよになる

原因: 過湿による根腐れ。詳しくは根腐れの原因と復活方法も参照。対処: 鉢から抜いて傷んだ部分を取り除き、乾いた新しい用土に植え直す。

増やし方

子株(吹き子)の株分け

アロエベラは株元から子株(吹き子)を多数出す性質があり、株分けが最も確実で簡単な増やし方である。子株がある程度の大きさに育ったら、親株から切り離して別の鉢に植え付ける。切り離した直後は数日切り口を乾かしてから植えると根腐れしにくい。

ペットとの暮らしで気をつけたいこと

ASPCA(米国動物虐待防止協会)の毒性植物データベースでは、アロエ(Aloe vera)が犬・猫・馬に対して毒性を持つ植物として掲載されている。毒性の原因(Toxic Principles)はサポニンとアントラキノン類とされ、誤食した場合の症状(Clinical Signs)として嘔吐(馬を除く)・元気消失(嗜眠)・下痢が報告されている。一方でASPCAのページには「ゲル部分は食用とみなされる」との記載もあり、問題となるのは主に葉の皮の内側の乳液部分と考えられる。ペットが葉をかじる習慣がある場合は、届かない場所に置くなどの配慮をおすすめする。詳しくは猫に危険な観葉植物リストも参照してほしい。

まとめ

  1. アロエベラは乾燥に強く過湿に弱い多肉植物で、育て方の基本は「土が完全に乾いてからたっぷり」の水やり。
  2. 日本でよく見るキダチアロエとは近縁の別種で、耐寒性や用途が異なる。
  3. ASPCAにより犬・猫・馬への毒性が報告されている一方、葉の中心のゲル部分は食用とされており、危険なのは主に皮の内側の乳液部分。

丈夫で増やしやすいアロエベラだが、キダチアロエとの違いとペットへの毒性の2点を押さえておくと、より安心して育てられる。

→ 専用の用土選びは多肉植物・サボテンの土おすすめと配合比率で詳しく解説している。

Amazonで関連商品を見る

Amazonへ →

※本セクションにはAmazonアソシエイトリンクを含みます。

tokyoplants で購入する

ショップを見る →

Next Read

読了後におすすめの記事

tokyoplants Shop

tokyoplants で購入する

ショップを見る →

Instagram で最新情報をチェック

入荷情報・育て方のコツを発信中

@tokyoplants.jp

関連記事

植物図鑑の他の記事