tokyo to forest|モザンビークに15本植樹
Contentsこの記事の内容7項目
tokyoplantsのメンバーシップ制度「tokyo to forest」について書くのは、これで3本目の記事になります。ただ、最初の2本ではどちらも「まだ公開できる植樹実績はありません」とお伝えするしかありませんでした。今回、はじめて実際の数字を報告できます。
2026年9月分として植えられたのは、マングローブ15本です。多い数字ではありません。けれど、tokyoplantsで植物やアイテムを買ってくださった方のポイントが積み重なって生まれた、記録として確かに残る15本です。何を、どこに、どういう根拠で植えたのかを、証明書のリンクまで含めて正直に報告します。
- 本数
- 15本
- 樹種
- オヒルギ(Bruguiera gymnorhiza)
- 場所
- モザンビーク/インド洋マングローブ再生
- CO2
- 15本あわせて10年で750kgの見込み
- 証明書
- No.9712694(誰でもWebで閲覧可)
結論:2026年9月は、モザンビークにマングローブを15本植えました
植樹プラットフォーム「Tree-Nation」を通じて、モザンビークのIndian Ocean Mangrove Restoration(インド洋マングローブ再生)プロジェクトに、オヒルギを15本植えました。証明書は2026年10月2日付で発行されています(証明書番号 9712694 / Hash ID 6266069d0584ecd3)。
発行された証明書は、tokyoplants側で加工していない原本をそのままWebで確認できます。
CO2吸収量は、Tree-Nationが示す見込み値です。15本あわせて年間75kg、吸収期間を0〜10年として、10年間の合計が750kgという計算になります。1本あたりに直すと年間5kgほど、10年で約50kgで、植えた直後から一気に吸収が始まるわけではなく、木が育つのに合わせて少しずつ積み上がっていく性質の数字です。
なお、この750kgを「車で何km分」といったわかりやすい比喩に言い換えることもできますが、換算の前提(車種・燃費・算定方式)によって答えが大きく変わってしまうため、この記事では数字をそのまま置いておきます。
植えたのは「オヒルギ」——日本にも自生するマングローブ
今回の樹種は、学名 Bruguiera gymnorhiza (L.) Lam.、ヒルギ科(Rhizophoraceae)の常緑樹です。モザンビークと聞くと遠い国の話に感じられるかもしれませんが、この木には「オヒルギ」という和名があります。別名はアカバナヒルギ。日本にも自生しているマングローブです。
林野庁 西表森林生態系保全センターによれば、沖縄・西表島には日本最大のマングローブ林が広がっています。オヒルギはこの西表島のほか、奄美大島以南の南西諸島に分布する樹種です。つまり今回植えた15本は、日本の南の海辺で見られるのと同じ木です。「海の向こうの知らない植物」ではなく、国内でも実物に会いにいける樹種だった、というのは報告していて少し嬉しい偶然でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Bruguiera gymnorhiza (L.) Lam. |
| 和名 | オヒルギ(別名:アカバナヒルギ) |
| 科 | ヒルギ科(Rhizophoraceae) |
| 樹高 | 10〜25m |
| 幹径 | 20〜90cm |
| 成長速度 | 遅い |
| 常緑/落葉 | 常緑 |
| IUCNレッドリスト | 軽度懸念(LC) |
なお、Tree-Nationのページでは英名「Black mangrove」として紹介されています。学名については、Bruguiera gymnorrhiza(rが2つ)と綴られている資料も多く見かけますが、GBIF(地球規模生物多様性情報機構)で正名とされているのはrが1つの gymnorhiza でした。この記事ではGBIFの表記に揃えています。
泥の中で呼吸するための「膝根」
オヒルギが育つのは、泥質の海岸や河口です。水に浸かった泥の中はほとんど酸素がないため、根は地中から酸素を得ることができません。そこでオヒルギは、根の一部を地上に突き出させた呼吸根(膝根=しっこん)をつくり、空気中から直接酸素を取り込みます。泥から膝を出したような形をしているので、この名前がついています。

根が息をしているという点では、鉢の植物も同じだ。常に湿った土は、根にとっては泥の中と変わらない。マングローブは膝根という装備で解決したが、鉢の植物にはそれがない。だから乾く時間をつくってやる必要がある。
幹は水に強く耐久性が高いため建築材に使われ、樹皮はタンニンを多く含みます。この「使える木」である点が、後述するとおり、現地で森が減ってしまった理由にもつながっています。

マングローブは、潮の満ち引きで一日に何度も海水をかぶる場所で生きている植物なんだ。塩と水位の変化に耐えること自体が、この木にとっての「ふつうの環境」なんだよ。
そもそもマングローブとは
マングローブは、海と陸の境界にできる森林です。満潮時には海水に浸かり、干潮時には泥の干潟が現れる——そんな場所にだけ成立します。
この森が果たしている役割は、木が育つことそのものだけではありません。
生き物のゆりかご
魚や甲殻類の稚魚が育つ場所になり、水鳥をはじめ多くの生き物の生息地にもなる。
海岸線を守る
根が複雑に張ることで波や高潮の力を弱め、土砂が流出するのを防ぐ。
暮らしを支える
漁場として、また生活資源の供給源として、周辺地域の生業と直結している。
つまりマングローブを失うことは、木が減るだけでなく、漁業も海岸線も同時に失われるということです。再生に取り組む意味は、そこにあります。
植樹先:インド洋マングローブ再生プロジェクト(モザンビーク)
今回の植樹先は、2018年に始まったモザンビークのプロジェクトです。河川沿いと海岸線のマングローブ林を再生することを目的に、地域住民の雇用を生みながら、植林と植えたあとの維持管理を行っています。
この地域のマングローブ林は、炭焼きや調理用の燃料、そして建築用の木材として伐採が続いたことで、森林の減少と劣化が深刻な状態にありました。暮らしのために木が使われ、その結果として海辺の森が失われていった——という経緯があるからこそ、「植えるだけ」ではなく「地域の人の仕事として植え、守る」という形になっています。
Tree-Nationが公開しているこのプロジェクトの指標は、Quality Score 66.7。資金の充当状況は、現時点で84%が充当済みとなっています。
15本という数字について、正直に書いておきます
15本は、森と呼べる規模ではありません。世界のマングローブが失われている速度を考えれば、ごくわずかな本数です。この記事を「大きな成果の報告」として書くつもりはありません。
それでも報告する理由は2つあります。
ひとつは、この15本が実際に買ってくださった方のポイントから生まれたものだからです。制度を始めると宣言した以上、数字が小さいうちから公開しないと、「実績が出たときだけ都合よく発表するメディア」になってしまいます。
もうひとつは、オヒルギの成長が遅い樹種だからです。樹高10〜25mに育つまでには長い時間がかかります。1回の植樹で結果が見えるものではなく、毎月の小さな積み重ねを何年も続けてはじめて意味を持つ種類の取り組みです。だからこそ、最初の15本から記録を残しておきたいと考えました。

成長が遅いものほど、記録が効く。変化は見ている最中には分からず、あとから振り返って気づくものだ。手元の鉢も同じで、Green Collectionの育成ログのように日付つきで残しておくと、半年後に「ちゃんと育っていた」と分かる。
この15本が生まれるまでの流れ
tokyo to forestの仕組みをあらためて整理すると、以下の4ステップです。
- 1買うtokyoplantsでのお買い物金額の1%が「1% for trees」ポイントとして貯まる
- 2交換する50ポイント貯まると「plant one tree」1本分と交換できる
- 3植えるtokyoplantsがTree-Nationを通じて、支援先の森林再生プロジェクトに植樹する
- 4報告するTree-Nationから植樹証明書が発行され、この記事のように内容を公開する
5,000円のお買い物で50ポイント、つまり植樹1本分に相当します。ポイントの貯め方・使い方の詳細はtokyo to forestのポイントの貯め方・使い方ガイドにまとめています。
まとめ
- 2026年9月、tokyo to forestを通じてモザンビークにマングローブを15本植えました
- 樹種はオヒルギ(Bruguiera gymnorhiza)。日本にも自生するマングローブで、西表島には日本最大のマングローブ林があります
- CO2吸収量は15本あわせて10年で750kgの見込み(年間75kg)
- 植樹先は2018年開始のインド洋マングローブ再生プロジェクト。地域住民の雇用を伴う形で植林と維持管理が行われています
- すべての内容は植樹証明書 No.9712694で確認できます
東京の部屋で植物を迎えるという選択が、インド洋の海辺に植わる15本のオヒルギにつながりました。来月も、その次の月も、数字が小さいままかもしれません。それでも淡々と報告を続けていきます。
制度への参加方法や最新情報は、tokyo to forestメンバーシップページで随時更新されます。
関連記事:
この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi / tokyoplants
tokyoplants オーナー
東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。
プロフィールを見る →Next Read
読了後におすすめの記事
tokyoplants Shop
tokyoplants で購入する
Instagram で最新情報をチェック
入荷情報・育て方のコツを発信中
関連記事
Popular
よく読まれている記事
tokyoplants MEDIAでいま読まれている記事です。






