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アロイドミックスとは|配合レシピと市販ブレンド済み用土比較
土・用土

アロイドミックスとは|配合レシピと市販ブレンド済み用土比較

by Masashi Matsubuchi

「アロイドミックス」という言葉は、海外のフィロデンドロン・モンステラのコレクターコミュニティでよく使われますが、具体的に何を指すのか曖昧なまま日本語の記事でも見かけるようになっています。この記事では、アロイドミックスの意味と、モンステラ・フィロデンドロン・アンスリウム・アロカシアといった代表的なアロイド植物ごとの配合レシピの違い、市販ブレンド済み用土との使い分けを整理します。

結論(最初に答え)

アロイドミックスとは、サトイモ科(Araceae)の着生・半着生植物に共通する「通気性を最優先にした粗めの配合用土」の総称です。

  • 海外では樹皮(バーク)・ヤシガラ・パーライト・水苔・木炭を主体に配合するのが一般的
  • 日本では材料の調達しやすさから、ヤシガラ繊維(ベラボン)・赤玉土・パーライト・くん炭で近い性質の配合を再現するのが現実的
  • モンステラ・フィロデンドロン・アンスリウム・アロカシアは同じ「アロイド」グループですが、根の構造や乾湿の好みが微妙に異なるため、属ごとに配合比を少しずつ調整するのが失敗しないコツです

理由・仕組み|なぜ「アロイド」でまとめて語れるのか

サトイモ科(Araceae)に属する植物の多くは熱帯雨林で着生・半着生的に育ち、根が空気に触れることを前提に進化しているという共通点があります。この生態から、密に詰まった保水性重視の土では根が呼吸できず、根腐れの温床になるという点はどの属にも共通しています。

一方で、属によって求める保水性・排水性のバランスは異なります。球根(根茎)に水を蓄えるアロカシア、岩や幹に着生根で張り付くアンスリウム、蔓性で根を旺盛に伸ばすフィロデンドロンでは、同じ「通気性重視」でも配合の中身に差が出ます。

ラム
ラム植物博士POINT

「アロイド」は植物分類上の正式な言葉じゃなくて、サトイモ科植物のコレクターの間で使われるようになった通称なんだ。学名の科名(Araceae)を知らなくても、この呼び方だけ覚えておくと海外の情報を読むときに便利だよ。

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属ごとの配合レシピ比較

各属の基本配合を並べると、共通点と違いがよく見えてきます。詳しい理由や品種別の応用レシピは、それぞれの専門記事で解説しています。

基本配合(室内標準) 配合の考え方 詳細記事
フィロデンドロン 赤玉土4:ヤシガラ繊維2:パーライト3:くん炭1 通気性最優先。蔓性種は特に排水重視 フィロデンドロンの土
アンスリウム ココチップ3:日向石2:赤玉土3:発酵バーク堆肥2 着生根に近い環境を再現。葉ものタイプは水苔を追加 アンスリウムの土
アロカシア 赤玉土4:パーライト3:ヤシガラ繊維2:くん炭1 球根が水を蓄えるため排水性を最優先 アロカシアの土

配合比率を見る

フィロデンドロン 赤玉土4:ヤシガラ繊維2:パーライト3:くん炭1

アンスリウム ココチップ3:日向石2:赤玉土3:発酵バーク堆肥2

アロカシア 赤玉土4:パーライト3:ヤシガラ繊維2:くん炭1

赤玉土 ヤシガラ繊維 パーライト くん炭 ココチップ 日向石 発酵バーク堆肥

クロ
クロ土・植え替え担当POINT

同じアロイドでも、球根に水を蓄えるアロカシアだけは「保水性を削ってでも排水性を取る」という発想が強いんだ。表の数字だけ見ると似ているように見えても、素材選びの優先順位はちゃんと属ごとに違うんだよ。

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市販ブレンド済み用土との比較

自分で素材を揃えて配合するのが難しい場合は、市販のブレンド済み用土を使う選択肢もあります。tokyoplantsの『I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)』は、ヤシ繊維(ココチップ状)・日向石・蘭の発酵樹皮・ミミズ堆肥・ピートモス・パーライトの6種類をブレンドした用土で、上記のどの属に対してもベースとして使え、通気性と室内での清潔さの両面でアロイド植物と相性が良い設計になっています。

  • 初めての方や手間を減らしたい方:市販ブレンドをそのまま使う、または日向石・パーライトを少量追加して属ごとに微調整する
  • 複数属をコレクションしていて配合を細かく調整したい方:自作配合で属ごとに比率を変える

汎用アロイドミックス(スターターレシピ)

複数のアロイド植物を育てていて「まずは共通のベースから始めたい」という場合は、次の配合を出発点にするとよいでしょう。

赤玉土(小粒)3 :ヤシガラ繊維 2 :パーライト 3 :日向石 1 :くん炭 1

このベースに対して、フィロデンドロンならパーライトを増やす、アンスリウムならココチップを足す、アロカシアなら赤玉土とパーライトの比率を上げる、といった形で少しずつ調整していくと、それぞれの専門記事で紹介している配合に近づけていけます。

クロ
クロ土・植え替え担当TIP

属ごとに配合を変えると、次の植え替えでどのブレンドがどの株に合っていたか忘れがちだよね。育成アプリに「この株はこの配合で植えた」とメモしておくと、次回の判断がぐっと楽になるよ。

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セミハイドロ・ハイドロカルチャーとの関係

アロイド植物はハイドロカルチャー・セミハイドロとの相性が良いものが多く、特にフィロデンドロンやシンゴニウムなどは無機培地への移行がスムーズです。土からの移行をいきなり決めるのに抵抗がある場合は、セミハイドロ(二層植え)とはで紹介している中間的な方法や、各属の記事内のHYDRO MINERALセクションも参考にしてください。

よくある失敗例

失敗1:一般の観葉植物用培養土をそのままアロイド全般に使う

市販の「観葉植物の土」は保水性重視の配合が多く、着生・半着生植物であるアロイド植物には通気性が不足しがちです。

失敗2:すべての属に同じ配合を使う

フィロデンドロン向けの配合をそのままアロカシアに使うなど、属の特性を無視した使い回しは根腐れの原因になります。球根性のアロカシアには排水性をさらに高めた配合が必要です。

失敗3:海外のaroid mixレシピをそのまま真似ようとする

バーク(樹皮)主体の海外レシピは魅力的に見えますが、日本では同じ品質の樹皮を継続的に入手するのが難しいことがあります。無理に真似ようとせず、ヤシガラ繊維や赤玉土で近い性質を再現する方が現実的です。

失敗4:通気性だけを重視し、保水性のニーズを無視する

葉ものタイプのアンスリウムなど、高湿度を好む種には水苔などで保水力を補う工夫が必要です。通気性一辺倒の配合では乾燥しすぎてしまうことがあります。

まとめ

  • アロイドミックスとは、サトイモ科の着生・半着生植物に共通する通気性重視の用土の総称
  • フィロデンドロン・アンスリウム・アロカシアは基本の考え方は共通だが、配合の中身は属ごとに異なる
  • 市販ブレンド済み用土(I'm original SOIL)はベースとして使いやすく、属ごとの微調整の出発点にもなる
  • 複数属を育てるなら、汎用配合から属ごとにアレンジしていく方法が管理しやすい

属ごとの詳しい配合レシピと植え替え手順は、フィロデンドロンの土アンスリウムの土アロカシアの土モンステラの土の各記事で詳しく解説しています。

この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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