ベラボンとは|水で1.5倍に膨らむヤシ繊維の資材
Contentsこの記事の内容8項目
ベラボンとは、ヤシの実のスポンジ状繊維を特許技術で加工し、水を吸って膨らみ・乾いて縮むようにした植え込み資材です。 土ではありません。株式会社フジックのブランド名で、発売から40年のロングセラーになっています。
「軽くて使いやすいと聞いたけど、デメリットはないの?」「ねこチップと何が違うの?」——観葉植物や着生植物を育てていると、SNSや園芸店で名前を目にする機会が増えている資材です。この記事では、メーカーが公表している分析値と仕様をもとに、正体・メリット・弱点・配合の目安までを整理します。
- 正体
- ヤシの実のスポンジ状繊維を特許加工したチップ。土ではなく植え込み資材
- 最大の特徴
- 水を含むと1.5倍に膨張し、乾くと収縮する。この動きで通気性が保たれる
- 耐久性
- 土にすき込んでも5年ほどかけてゆっくり腐食(炭素率162)
- pH
- 6.2の弱酸性。混ぜても用土のpHをほとんど動かさない
- 肥料
- 含まれていない。追肥が前提
- 粒サイズ
- S/M/L。最も使われるのはM(5mm角)
- 弱点
- 軽いため大型株が倒れやすい。細根の植物とは相性を選ぶ
この記事では、ベラボンの基本・メリット・デメリット・配合割合を、製造元である株式会社フジックの公表情報をもとに整理します。あわせて、ヤシガラ由来のココチップと日向石をブレンドした「ねこチップ」との違い、tokyoplantsの『I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)』との比較も紹介します。
ベラボンとは(基本情報)
ベラボンとは、ヤシの実のスポンジ状繊維を洗浄・あく抜き加工したチップ状の園芸資材です。「ベラボン」は株式会社フジックのブランド名で、独自の特許技術によってヤシガラに含まれるタンニンやアクを取り除いています(出典:ベラボン公式オンラインストア「ベラボンとは」)。
「水を吸わないヤシの実」に水を吸わせた特許加工
ベラボンを理解するうえで重要なのが、この資材の成り立ちです。メーカーの説明によれば、ヤシの実は海に浮かんで島に流れ着くように、本来は水を吸いません。ベラボンはその繊維を特殊加工することで、吸水・排水を繰り返せるようにした製品です。
この「膨らんでは縮む」という動きが、ベラボンの物理性(水持ち・水はけ・通気性)の正体です。空気を含むため保温性もあり、冬場でも凍りにくく根を傷めにくいとメーカーは説明しています。重さは一般的な培養土と比べて1/3ほどとされています。
メーカー公表の分析値
公式サイトには、財団法人日本肥料検定協会による分析成績が掲載されています(出典:ベラボン公式オンラインストア「ベラボンとは」)。
| 項目 | 分析値 | 読み方 |
|---|---|---|
| pH | 6.2 | 弱酸性。多くの観葉植物が好む5.5〜7.0の範囲に収まる |
| 炭素率(C/N比) | 162 | 非常に高い。分解が遅く、長期間かたちが保たれる |
| 陽イオン交換容量 | 32.9me/100g(乾物換算) | 保肥力の指標。与えた肥料を保持する力はある |
| 窒素全量(N) | 0.19% | ほぼゼロ。肥料としては当てにできない |
| 加里全量(K₂O) | 2.03% | 微量の加里を含む |
| 燐酸全量(P₂O₅) | 0.2% | ほぼゼロ |
| 水分 | 13.76% | — |
注目したいのは pH 6.2 という値です。 くん炭のようにアルカリ側へ振る資材ではないため、混ぜても用土のpHをほとんど動かしません。配合に組み込みやすい理由のひとつがここにあります。

「膨らんで縮む」って地味に聞こえるけど、これは根にとってかなり大きいことなんだ。粒が動くたびに隙間の形が変わるから、土のように固まって酸素が届かなくなる状態になりにくいんだよ。
なぜ人気なのか
ベラボンが支持される最大の理由は、軽さと清潔さです。あく抜き加工によって有機物特有のニオイや虫を誘引する成分が抑えられているため、室内で植物を育てる際の悩みである「虫」「土の重さ」「土汚れ」をまとめて軽減してくれます。使い終えたら庭にすき込んで再利用するか、可燃ごみとして処分できる手軽さも支持される理由です。
SNSや観葉植物コミュニティでは「ベラボンに変えたら鉢がすごく軽くなった」「土を使わないから部屋が汚れない」という好意的な声がある一方で、「軽すぎて大きい株を植えるとグラつく」「細い根が土のようにしっかり張れない」といった不満の投稿も見られます。メリットとデメリットが表裏一体になっている資材だといえます。
製品ラインナップと粒サイズ
「ベラボン」はひとつの商品ではなく、いくつかのシリーズがあります。混同されやすいので整理しておきましょう。
あく抜きベラボン
発売から40年のロングセラー。粒はS/M/L(60Lのみ8M)。蘭・バラ・菊、庭や畑の土壌改良、マルチングまで用途が広い。最も使われるのはM粒。
ベラボン・プレミアム
あく抜きベラボンにさらに加工とふるい選別、あく抜き強化を施した上位グレード。乾いたまま単用で使えるのが最大の違いで、寄せ植えや穴のないガラス器の観葉植えに向く。
ベラボン・サキュレント
多肉植物向けに調整されたタイプ。通気性を重視した構成で、乾燥を好む植物に合わせてある。
粒サイズは、大きいものほど通気性・排水性が高く、細かいものほど保水性が高くなります。観葉植物の鉢植えには中粒(M)〜粗粒(L)がよく使われます。
粒サイズの選び分け
| 粒 | 向く用途 | 性質 |
|---|---|---|
| S | 小鉢(3〜5号)、挿し木・発根管理、細根の植物 | 保水性が高め。隙間が小さく根が掴みやすい |
| M | 一般的な観葉植物の鉢植え(5〜8号) | 公式でも最も使われる粒。迷ったらこれ |
| L | 大鉢(8号以上)、蘭・着生植物、配合のベース | 通気性が最も高いが乾きも早い |
根が細い植物で「株がぐらつく」「根が張らない」と感じたら、配合を変える前に粒を1段階小さくしてみてください。ベラボンで起きるトラブルの多くは、素材の問題ではなく粒サイズと植物のミスマッチです。
どのくらい買えばいいか
ベラボンは吸水すると1.5倍に膨らむため、乾いた状態の量で考えると多く見えます。目安として、鉢に必要な用土の量と同程度を用意すれば足ります(乾いた状態で計量し、使う直前に吸水させる前提)。
| 鉢サイズ | 必要な用土の量 | 単用で使う場合の購入目安 |
|---|---|---|
| 3〜4号 | 約0.2〜0.4L | 4Lで複数鉢ぶんまかなえる |
| 5〜6号 | 約0.9〜1.5L | 4Lで2〜4鉢 |
| 7〜8号 | 約2.5〜3.5L | 4Lで1鉢。複数鉢なら20L |
| 10号 | 約6L | 20Lが現実的 |
鉢サイズごとの詳しい必要量は観葉植物の鉢に必要な土の量に、容量ごとの価格は後述の「価格帯と入手方法」にまとめています。配合で使う場合は、ここから配合比率ぶんを掛けて計算してください。
価格帯と入手方法
ベラボンはオンライン通販(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど)のほか、ホームセンターや園芸専門店でも入手できます。公式オンラインストアの「あく抜きベラボン(S)」の価格は以下の通りです(2026年9月時点・税込)。
| 容量 | 価格 | 1Lあたり |
|---|---|---|
| 4L | 792円 | 約198円 |
| 20L | 2,783円 | 約139円 |
| 60L | 6,578円 | 約110円 |
まとめ買いほど単価が下がる価格設計です。ベラボン・プレミアムは5L入りが主流で、Amazonでは1,200円前後で流通しています(販売店により変動)。
Pick Up — この記事で使う用土
ベラボンの特徴とメリット
1. 軽くて鉢の移動がラク
乾燥状態のベラボンは培養土に比べて大幅に軽く、メーカーも「軽量・清潔・無臭」を特徴に挙げています。大きな鉢を移動させる負担が減り、集合住宅のベランダなど床の耐荷重が気になる環境でも扱いやすい資材です。ハンギングや高い棚に置く植物にも向いています。ただし吸水すると1.5倍に膨張し、水の分だけ重くなる点は覚えておいてください。
2. あく抜き加工で清潔・虫が発生しにくい
ヤシガラに含まれるタンニンやアクをあらかじめ除去する加工が施されているため、未処理のヤシガラ資材に比べてニオイが少なく、コバエなどの虫を誘引しにくいとされています。有機質でありながら室内管理に適した清潔さを実現している点は、ベラボンならではの強みです。
3. 分解が遅く長期間使える
腐葉土やピートモスは比較的短期間で分解が進み、土が痩せて団粒構造が崩れていきます。ベラボンは炭素率が高く(炭素率162)、土壌にすき込んでも5年ほどかけてゆっくり腐食するため、物理性が持続して土が締まらず沈下しないとメーカーは説明しています。
4. 膨張・収縮による通気性と保温性
吸水時の膨張と乾燥時の収縮を繰り返すことで培地全体に動きが生まれ、通気性が保たれます。また空気を多く含むため保温性があり、冬場でも凍りにくく根を傷めにくいという特徴もあります。屋外の鉢や寒冷地での管理では、地味に効いてくるポイントです。
5. 処分が簡単
土と違い、ベラボンは天然繊維質のため使い終えたら庭にすき込んで再利用するか、可燃ごみとして処分できます。植え替え時の後片付けや廃棄の手間を減らしたい方にとって地味に嬉しいメリットです。
6. 着生植物・ランとの相性が良い
繊維の隙間に根が絡みやすく通気性も確保できるため、蘭類や、フィロデンドロン・アンスリウムなど樹木に着生して育つ植物の根の性質と相性が良いとされています。もともと蘭の植え込み材として広まった資材でもあります。
ベラボンのデメリット・注意点
1. 軽すぎて大型株が倒れやすい
ベラボン最大の弱点は、軽さゆえの「不安定さ」です。鉢自体が軽くなることはメリットである一方、背が高くなる植物や葉が茂って重心が上にある株を植えると、風が当たったり少しぶつかっただけで鉢ごと倒れてしまうことがあります。
対策としては、鉢自体に重量のある陶器鉢を選ぶ、鉢底に軽石や化粧石を仕込んで重心を下げる、支柱を併用するといった工夫が必要です。

軽さは持ち運びには嬉しいけど、根にとっては「支え」が減るということでもあるよ。植え替え直後は特にグラつきやすいから、大きい株ほど鉢底の重み対策とセットで考えてあげてね。
2. 細根の植物が根を張りづらい
ベラボンはチップ状の繊維同士に大きめの隙間ができるため、根が細く繊細な植物では根がしっかり張れず、成長が緩やかになったり不安定になったりすることがあります。特に食虫植物や実生の小苗など、極端に細い根を持つ植物では相性が悪いという声が多く聞かれます。観葉植物でも、植え替え直後の新しい根が資材の隙間を掴みにくく、根が安定するまで水やりのたびに株が揺れてしまうケースがあります。粒サイズを1段階小さくすると改善することがあります。
3. 肥料分がゼロ。初期の窒素不足にも注意
ベラボンに肥料分は含まれていません。液体肥料や緩効性肥料による定期的な追肥が欠かせず、怠ると葉色が薄くなる、新芽の展開が遅くなるといったトラブルが起きやすくなります。
さらにメーカーは、ベラボンには保肥力があるため、生育初期に肥料——とくに窒素——の不足を起こすことがまれにあると注意喚起しています。植え付け直後に新葉の色が淡い、成長が鈍いと感じたら、窒素分をやや多めに与えて様子を見てください。

繊維質の資材は表面が乾いて見えても内部に水分が残っていることがあるよ。心配なときは指を軽く差し込んで、内側の湿り気まで確認する癖をつけると水やりの判断がぶれにくくなるよ。
4. 単体使用では配合の工夫が必要なことも
ベラボン単体でも植物は育てられますが、通気性に振った特性のため、赤玉土やパーライトなど他の資材と組み合わせて使う方が安定しやすいケースが多いです。「軽さ」「清潔さ」を活かしつつ弱点を補うには、ある程度の配合知識が求められます。
ベラボンの使い方(配合割合)
単体使用 vs 配合使用
ベラボン単体(100%)での植え付けは、蘭や着生植物、あるいは「ノンソイル管理」を目的とする場合に向いています。前述の通り、あく抜きベラボンを単用するときは事前に水を含ませてから、やや硬めに植え込むのを忘れないでください。
一方、一般的な観葉植物の鉢植え管理では、単体使用だと株がグラつきやすく栄養不足のリスクも高まるため、赤玉土や軽石など重みのある資材との配合をおすすめします。
おすすめ配合例
バランス型(初心者向け) ベラボン3:赤玉土4:パーライト2:くん炭1
- ベラボン
- 赤玉土(小粒)
- パーライト
- くん炭
赤玉土の重みで鉢の安定感を補いつつ、ベラボンの通気性を活かせる配合です。フィロデンドロン、モンステラ、ポトスなど一般的な観葉植物に向いています。
着生植物向け(通気性重視) ベラボン5:赤玉土3:パーライト2
- ベラボン
- 赤玉土(小粒)
- パーライト
樹木に着生する性質を持つフィロデンドロンやアンスリウムなど、根に空気を多く届けたい植物向けの配合です。鉢は重めの陶器鉢を選び、転倒対策を併用してください。
安定感重視型(大型株・グラつき対策) ベラボン2:赤玉土5:日向石2:くん炭1
- ベラボン
- 赤玉土(小粒)
- 日向石
- くん炭
背が高くなる株や葉が茂って重心が高い株には、赤玉土や日向石の比率を上げて鉢全体の重量を確保する配合がおすすめです。配合の基本的な考え方は植え替え用土の選び方、実際の植え替え作業は植え替え完全ガイドで解説しています。
向いている植物・向いていない植物
| 植物の例 | 理由 | |
|---|---|---|
| 向いている | 蘭類、フィロデンドロン、アンスリウム、ビカクシダ、エアプランツ、ハンギング仕立ての株 | 着生根が繊維の隙間に絡みやすく、通気性が活きる |
| 注意が必要 | モンステラなど大型で重くなる株、背が高く支柱が要る株 | 軽さゆえに転倒リスクが上がる。重い鉢・配合で補う |
| 相性を選ぶ | 食虫植物、実生の小苗、細根の山野草 | 根が資材を掴みにくい。粒を細かくするか他資材を主体に |
ねこチップとの違い
ベラボンとねこチップは、SNS上でしばしば同じ文脈(清潔な観葉植物向け培地)で語られますが、原料も特性もまったく異なる資材です。
| 比較項目 | ベラボン(ヤシガラ系) | ねこチップ(ココチップ+日向石) |
|---|---|---|
| 原料 | ヤシの実のスポンジ状繊維(有機・天然素材) | ヤシガラ由来のココチップ(有機)+日向石(無機) |
| 分解の有無 | ゆっくり腐食する(約5年) | ほぼ分解しない(半永久的) |
| 重さ | 乾燥時は非常に軽い(吸水で1.5倍に膨張) | 日向石を含むぶん比較的軽量 |
| 鉢の安定感 | 軽すぎて倒れやすい | 比較的安定しやすい |
| 根への影響 | 細根が張りづらいことがある | 粒間の隙間で根が呼吸しやすい |
| 主な用途 | 蘭・着生植物・ノンソイル植え | 多肉・観葉植物全般・配合材 |
| 処分方法 | 庭にすき込み or 可燃ごみ | 不燃ごみ(自治体による) |
| 栄養分 | なし(要追肥) | ごくわずか(要追肥) |
共通点: どちらも未分解の有機質をほとんど含まない、清潔で虫が発生しにくい資材です。ねこチップについてはねこチップとは|中身・値段・デメリットで詳しく解説しています。
大きな違い: ねこチップはココチップと日向石をブレンドした資材でほぼ半永久的に使え、日向石のぶん鉢が安定しやすい。ベラボンは天然繊維で軽さと膨張・収縮による通気性に優れる一方、経年での腐食と転倒リスクを抱えています。「軽さを取るか、安定感を取るか」で選ぶべき資材が変わります。
I'm original SOILとの違い
ベラボンと、tokyoplantsが展開する『I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)』はどう違うのか。以下の比較テーブルで整理します。
| 比較項目 | ベラボン(ヤシガラ系) | I'm original SOIL |
|---|---|---|
| 素材 | ヤシの実の繊維(単一素材) | 6種天然素材ブレンド |
| 栄養分 | なし(要追肥) | 元肥配合済み |
| 重さ・安定感 | 非常に軽いが不安定 | 適度な重みで株が安定 |
| 根への影響 | 細根が張りづらいことも | 幅広い根の太さに対応 |
| 水はけ | ◎ | ◎ |
| 保水性 | ○(内部に抱え込む) | ○ |
| 虫の発生 | 少ない | 少ない |
| 使い方 | 事前給水・配合・転倒対策が必要なことも | そのまま使える |
| 化学肥料 | 不使用 | 不使用 |
| 肥料管理 | 定期的な追肥が必要 | 植え替え直後は不要 |
| 対象ユーザー | 軽さ・通気性を優先したい派 | 安定感重視・そのまま使いたい派 |
結論
どちらを選ぶ?
ベラボン
軽さ・通気性・処分のしやすさを優先する人へ
- ✓鉢の重さを極力減らしたい(ハンギング・高い棚)
- ✓蘭や着生植物をノンソイルに近い形で育てたい
- ✓使い終えた資材を可燃ごみで手軽に処分したい
- ✓他の資材と配合して自分好みの用土を作りたい
I'm original SOIL
安定感とそのまま使える手軽さを優先する人へ
- ✓モンステラなど大きく育つ株を転倒の心配なく植えたい
- ✓配合の手間を省いて植え替えを早く終えたい
- ✓肥料管理が後回しになりがち
- ✓細い根の植物もまとめて同じ土で管理したい
I'm original SOILは、水はけ・保水性・通気性・保肥力のバランスを追求して6種の天然素材をブレンドした培養土です。元肥が配合されているため植え替え直後の追肥を気にする必要がなく、適度な重量があるため大型株でも鉢がグラつきません。細い根から太い根まで対応できる粒度設計になっている点も、単一素材のベラボンとの違いです。市販土全体の選び方は観葉植物におすすめの土で比較しています。

資材選びに「絶対の正解」はなくて、軽さを取るか安定感を取るかは植える植物と置き場所次第だよ。迷ったら、まず育てたい植物の根の太さと株の大きさから逆算して考えるとブレにくいよ。
アロカシアやフィロデンドロンなど根が繊細な植物の土選びについては、アロカシアの土おすすめと配合レシピやフィロデンドロンの土おすすめと配合レシピでも詳しく解説しています。
よくある質問
Q. ベラボンとは結局どんな資材ですか?
ヤシの実のスポンジ状繊維を、特許技術で吸水できるよう加工した天然の園芸資材です。 水を含むと1.5倍に膨張し、乾くと収縮する動きによって通気性が保たれます。有機素材ですが炭素率が高く分解が非常に遅いため、清潔な状態を長期間保てるのが特徴です。
Q. ベラボンのデメリットは何ですか?
主なデメリットは以下の3点です。
- 軽すぎて大型株が倒れやすい:背が高い株や重心の高い株では転倒リスクが上がります
- 細根の植物が根を張りづらい:繊維の隙間が大きく、細い根ではしっかり張れないことがあります
- 肥料分がゼロ:定期的な追肥が必須で、初期に窒素不足が出ることもあります
大型株を植える場合は、重めの鉢を選ぶ・赤玉土など重量のある資材と配合する・支柱を使うといった転倒対策を組み合わせてください。
Q. ベラボンと土を混ぜてもいいですか?
混ぜて問題ありません。むしろ一般的な観葉植物では配合して使うほうが安定します。 ベラボン単体は軽すぎて株がグラつきやすいため、赤玉土や軽石のような重みのある資材と合わせると鉢が安定します。土壌改良材として既存の土に混ぜ込む使い方もでき、製造元によればすき込んでも5年ほどかけてゆっくり腐食するため(炭素率162)、土が締まって沈下するのを防ぐ効果が続きます。配合の目安はこの記事の「おすすめ配合例」にまとめています。
Q. ベラボンとココチップの違いは何ですか?
原料はどちらもヤシの実(ヤシガラ)で同じです。違うのは加工です。 ココチップはヤシガラをチップ状に砕いた資材の総称で、あく抜きの有無や粒の揃い方は製品によってまちまちです。一方ベラボンは、本来は水をはじくヤシの実のスポンジ状繊維に、特許技術で吸水性を持たせた製品で、タンニンのあく抜きも済んでいます。水を含むと1.5倍に膨張し、乾くと収縮する動きで通気性が保たれるのがベラボン特有の性質です。「ココチップという素材のなかの、加工済みブランド品がベラボン」と捉えると分かりやすいです。
Q. ベラボンは土の代わりになりますか?
なります。ただし植物と目的を選びます。 蘭や着生植物、ノンソイルで室内を清潔に保ちたい場合は単体で土の代わりになります。あく抜きベラボンを単用するときは事前に水を含ませ、やや硬めに植え込んでください(ベラボン・プレミアムは乾いたままでも単用できます)。一方、肥料分はゼロなので追肥が前提になり、細根の植物や大型株では根張りと転倒の面で不利です。一般的な観葉植物では「土の代わり」より「土に混ぜる」ほうが扱いやすくなります。
Q. ベラボンの代わりになる資材はありますか?
軽さ・清潔さを活かしつつ配合の手間なく使いたいなら、I'm original SOILが候補になります。 ベラボン単体で使う場合の弱点(転倒リスク・細根との相性・追肥の手間)を避けたい方には、赤玉土をベースに適度な保水性・重量感を持たせた配合土のほうが安定して管理しやすい場合があります。蘭や着生植物をノンソイルで育てたいなど目的がはっきりしている場合は、ベラボンを使い続けるのが最適です。
Q. ベラボンとねこチップはどちらが良いですか?
目的によって異なります。 軽さ・通気性・処分のしやすさを重視するならベラボン、鉢の安定感・半永久的な耐久性を重視するならねこチップが向いています。ベラボンはヤシの実の繊維でゆっくり腐食していく資材、ねこチップはココチップと日向石のブレンドでほぼ分解しない資材、という違いを理解した上で選んでください。両方をブレンドして使う愛好家もいます。
Q. ベラボンにカビが生えることはありますか?
あく抜き加工済みでも、保管環境や使用状況によっては発生します。 高温多湿の環境で長期間保管すると袋内で結露しカビの原因になることがあります。また使用中に鉢の表面へ枯れ葉や花がら、肥料の残渣が堆積すると、その有機物を栄養源にカビが生えることもあります。開封後はチャックをしっかり閉じ、風通しの良い場所で保管してください。詳細は観葉植物の土にカビが生える原因と対策で解説しています。
Q. ベラボンを使うと虫は発生しませんか?
発生しにくくなりますが、絶対に出ないわけではありません。 あく抜き加工により虫を誘引する成分は抑えられていますが、他の有機資材と配合している場合や、受け皿に水が溜まったままの場合は虫が発生することがあります。土に虫が湧く仕組み全般については観葉植物の土に虫が湧く原因と対策をご覧ください。
Q. ベラボンの水やり頻度の目安は?
粒が粗いほど表面は早く乾きますが、チップ内部は水を保持しています。表面の見た目ではなく、指を差し込んだ湿り気か鉢の重さで判断してください。土と同じ感覚で「表面が乾いたら水やり」を続けると、過湿になることがあります。
Q. 使う前に水に浸す必要はありますか?
「あく抜きベラボン」を100%単用するなら、浸してください。メーカーは、事前に水を含ませて弾力を出してからやや硬めに植え込むことを推奨しています。乾いたまま植えると根が活着しにくくなります。他の用土に混ぜて使う場合や、「ベラボン・プレミアム」を使う場合は、乾いたままで問題ありません。
まとめ
ベラボンはヤシの実のスポンジ状繊維を特許加工した資材で、軽さ・清潔さ・処分のしやすさを兼ね備えています。水を含むと1.5倍に膨張し、乾くと収縮する——この動きが通気性を生み、5年ほど物理性が持続する耐久性につながっています。蘭や着生植物をノンソイルに近いスタイルで育てたい方、鉢の重さを減らしたい方にとって有力な選択肢です。
一方で、軽すぎることによる大型株の転倒リスク、細根の植物との相性、肥料分ゼロという注意点もあります。特に「あく抜きベラボン」を単用する際の事前給水は、知らないと失敗しやすいポイントです。
転倒の心配なく、配合も追肥も気にせず使える土を探しているなら、I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)が候補になります。6種の天然素材を独自ブレンドし、化学肥料不使用・元肥配合・適度な重みで大型株も安定して育てられるよう設計した配合土です。
用土選びに正解はありません。ベラボンもI'm original SOILも、植物と向き合う方法が違うだけです。ぜひ自分の育て方・植物の特性に合った土で、植物との時間を楽しんでください。
この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi / tokyoplants
tokyoplants オーナー
東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。
プロフィールを見る →tokyoplants で購入する
ショップを見る →Next Read
読了後におすすめの記事
tokyoplants Shop
tokyoplants で購入する
Instagram で最新情報をチェック
入荷情報・育て方のコツを発信中
関連記事
Popular
よく読まれている記事
tokyoplants MEDIAでいま読まれている記事です。






