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観葉植物の土のpH調整方法|酸性・アルカリ性の測定と改善
土・用土

観葉植物の土のpH調整方法|酸性・アルカリ性の測定と改善

by tokyoplants 編集部

「葉が黄色くなる」「肥料を与えているのに元気がない」——こうした症状の原因が、実は土のpHにあることがあります。

多くの観葉植物は弱酸性〜中性(pH5.5〜7.0)の土を好みます。この記事では、pHの測定方法と、酸性・アルカリ性それぞれに傾いた土の改善方法を解説します。


結論:観葉植物の適正pHは5.5〜7.0

ほとんどの観葉植物はpH5.5〜7.0の範囲で健全に育ちます。この範囲から外れると、養分の吸収効率が落ち、生育に支障が出ます。

pH範囲 状態 影響
4.0以下 強酸性 根が傷む。アルミニウム毒性のリスク
4.0〜5.5 酸性 一部の植物には適するが、多くは養分不足に
5.5〜7.0 弱酸性〜中性 ほとんどの観葉植物に最適
7.0〜8.0 弱アルカリ性 鉄・マンガンが吸収できなくなる
8.0以上 アルカリ性 多くの養分が吸収不能に

なぜpHが重要なのか

土のpHは、植物が養分を吸収できるかどうかを左右します。

酸性に傾くと

  • カルシウム、マグネシウムの吸収が悪くなる
  • アルミニウムが溶け出して根を傷める
  • 微生物の活動が低下する

アルカリ性に傾くと

  • 鉄、マンガン、亜鉛などの微量元素が吸収できなくなる
  • 新芽が黄色くなる(クロロシス)
  • 成長が停滞する

肥料を与えても植物が元気にならない場合、pHが適正範囲から外れている可能性があります。


pHの測定方法

方法1:土壌pH測定器(おすすめ)

土に差し込むだけでpHを測定できるアナログまたはデジタルの測定器です。

  • 価格: 1,000〜3,000円
  • 精度: ±0.3〜0.5程度
  • メリット: 繰り返し使える、手軽

方法2:pH試験紙

土を水に溶かした液にpH試験紙を浸して、色の変化で判定します。

  • 価格: 300〜500円
  • 精度: ±0.5〜1.0程度
  • メリット: 安い

手順:

  1. 土を大さじ2杯、水100mlに入れてよくかき混ぜる
  2. 10分間放置する
  3. 上澄み液にpH試験紙を浸す
  4. 色の変化でpHを読み取る

方法3:リトマス試験紙

簡易的にpHの方向(酸性かアルカリ性か)だけ確認できます。数値の正確な測定には向きません。


pHが酸性に傾く原因

  1. ピートモスの多い土を使っている — ピートモスはpH3.5〜5.0
  2. 鹿沼土の割合が高い — 鹿沼土はpH4.5〜5.5
  3. 長期間植え替えていない — 水やりのたびに塩基が流出してpHが下がる
  4. 酸性の肥料を使い続けている — 硫安などの酸性肥料

pHがアルカリ性に傾く原因

  1. 水道水の影響 — 日本の水道水はpH6.5〜8.5。繰り返しの水やりでpHが上がる
  2. 石灰を入れすぎた — 苦土石灰の過剰使用
  3. コンクリートの近くで管理 — コンクリートからアルカリ成分が溶出
  4. アルカリ性の肥料を使い続けている

pHを下げる(酸性にする)方法

土がアルカリ性に傾いている場合の対処法です。

ピートモスを混ぜる

最も一般的な方法です。植え替え時にピートモスを1〜2割混ぜ込みます。ピートモスはpH3.5〜5.0のため、土全体のpHを下げる効果があります。

鹿沼土を混ぜる

鹿沼土はpH4.5〜5.5の酸性素材です。赤玉土の一部を鹿沼土に置き換えることでpHを下げられます。

硫黄華を使う

即効性のpH調整剤です。1Lの土に対して1〜2gを混ぜ込みます。使用量が多すぎると急激にpHが下がるため、少量ずつ様子を見ながら使ってください。


pHを上げる(アルカリ性にする)方法

土が酸性に傾いている場合の対処法です。

苦土石灰を混ぜる

最も一般的なpH矯正材です。1Lの土に対して1〜2gを混ぜ込みます。

注意: 苦土石灰は効果が出るまで1〜2週間かかります。植え替えの1〜2週間前に土に混ぜておくのが理想です。

くん炭を混ぜる

もみ殻くん炭はpH8〜10のアルカリ性素材です。土に1割程度混ぜ込むと、穏やかにpHを上げます。排水性の改善にもなるため、一石二鳥です。

有機石灰(カキ殻石灰)を使う

苦土石灰より穏やかに効くため、入れすぎのリスクが少ないです。1Lの土に対して2〜3gが目安です。


植物別の適正pH

植物 適正pH
モンステラ 5.5〜7.0
ポトス 6.0〜6.5
パキラ 6.0〜7.0
サンスベリア 5.5〜7.0
アロカシア 5.5〜6.5
フィロデンドロン 5.5〜6.5
ドラセナ 6.0〜7.0
アジアンタム 5.5〜6.0
カラテア 5.5〜6.5

多くの観葉植物はpH6.0前後が最適です。赤玉土ベースの配合土(pH5.5〜6.5)をそのまま使えば、ほとんどの場合pH調整は不要です。


よくある失敗例

失敗1:pH調整剤を入れすぎる

苦土石灰や硫黄華は少量で効果があります。入れすぎるとpHが急変して根を傷めます。必ず少量ずつ、測定しながら調整してください。

失敗2:pH調整なしで植え付ける

苦土石灰を混ぜた直後の土に植物を植えると、化学反応で根が傷むことがあります。石灰を混ぜたら1〜2週間なじませてから植え付けてください。

失敗3:pH異常を肥料不足と勘違い

葉が黄色くなる→肥料を追加→改善しない→さらに追肥——この悪循環に陥る人が多いです。肥料で改善しない場合はpHを疑ってください。

失敗4:水道水のpHを気にしすぎる

日本の水道水は弱アルカリ性ですが、通常の水やりで土のpHが大きく変わることはまれです。年単位で同じ土を使い続けない限り、水道水のpHは気にしなくてOKです。


まとめ

  • 観葉植物の適正pHは5.5〜7.0(多くは6.0前後が最適)
  • 赤玉土ベースの配合土なら、通常pH調整は不要
  • 酸性に傾いたら苦土石灰やくん炭で上げる
  • アルカリ性に傾いたらピートモスや鹿沼土で下げる
  • pH調整剤は少量ずつ、測定しながら使う
  • 肥料で改善しない不調は、pHを疑ってみる

pH管理は中〜上級者向けのテーマですが、知っておくと「原因不明の不調」を解決する強力な武器になります。まずは測定器で一度計ってみるところから始めてみてください。

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