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溶岩石を観葉植物に使うメリット|通気性と根腐れ防止の仕組み
土・用土

溶岩石を観葉植物に使うメリット|通気性と根腐れ防止の仕組み

by Masashi Matsubuchi
Contentsこの記事の内容7項目
  1. 1結論:溶岩石が優れている3つの理由
  2. 2溶岩石の種類と特徴
  3. 3溶岩石単体と土との違い
  4. 4溶岩石とゼオライトを組み合わせる理由
  5. 5ハイドロカルチャーでの使い方
  6. 6向いている植物と向いていない植物
  7. 7まとめ

「溶岩石って観葉植物に本当に使えるの?」「土と何が違うの?」——インテリアショップや専門店で溶岩石を見かけたことはあっても、実際の効果がよくわからない人は多いです。

結論から言えば、溶岩石はアロカシア・モンステラ・フィロデンドロンなどアロイド系観葉植物の培地として、一般的な土より優れた選択肢です。多孔質の構造が根の通気性と保水性を同時に確保し、根腐れを防ぎます。この記事では溶岩石の特徴と、植物ごとの使い方を解説します。


結論:溶岩石が優れている3つの理由

1. 多孔質構造が通気性と保水性を両立する

溶岩石はマグマが冷えて固まる際、内部にガスが閉じ込められて無数の孔ができます。この孔が観葉植物の培地として重要な2つの機能を果たします。

  • 通気性:孔が空気の通り道になり、根が酸欠にならない
  • 保水性:孔が水を保持し、根に適度な水分を供給し続ける

一般的な土は水を含むと粒が詰まり、通気性が落ちます。溶岩石は水を含んでも形状が変わらないため、通気路が維持されます。

クロ
クロ土・植え替え担当POINT

土は水を含むと膨らんだり崩れたりして隙間が埋まっていくけど、溶岩石は岩そのものだから濡れても乾いても形が変わらないんだ。この「変わらなさ」が、長期間にわたって根の環境を安定させる一番のポイントだよ。

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2. 崩れない・劣化しない

赤玉土は水やりを繰り返すと粒が崩れ、数年で通気性が低下します。溶岩石は岩石のため半永久的に形状を保ちます。植え替えのたびに培地を交換する必要がなく、洗浄して繰り返し使えます。

3. pH が中性〜弱酸性で観葉植物に適している

多くの観葉植物が好む pH 範囲(5.5〜7.0)に収まります。土のようにアルカリ性に傾くことがなく、長期使用でも pH 管理が不要です。


溶岩石の種類と特徴

「溶岩石」として売られているものは、大きく国産の富士山溶岩石と海外産のラバロックに分かれます。培地として使うなら、孔の密度が高く軽量で、アクアリウムのろ材として長い実績がある富士山溶岩石のほうが扱いやすい選択です。

比較項目 富士山溶岩石(国産) 一般的な溶岩石(海外産ラバロック)
多孔質度・重さ 孔の密度が高く軽量 国産ほど孔の密度は高くない
通気性と保水性のバランス 外国産より優れる 標準的
粒のサイズ 培地に使いやすい細かさ 大きい粒が多い
よく使われる場面 培地/アクアリウムのろ材として実績あり 多肉植物・観葉植物の表土装飾
培地に使う際の注意 そのまま培地として使いやすい 3〜5mmに粒を揃える必要がある

溶岩石単体と土との違い

比較項目 一般的な培養土 溶岩石単体
通気性 水を含むと低下 維持される
保水性 ○ ○
有機成分 あり(腐葉土等) なし
虫の発生 出やすい ほぼ出ない
劣化 数年で粒が崩れる 半永久的
肥料 含まれる 別途必要
浄化作用 なし バクテリア定着で一部あり

溶岩石単体の唯一の弱点は「肥料を含まないこと」です。この弱点を補うために、緩効性肥料をあらかじめ配合するか、液肥を定期的に与える必要があります(なお、tokyoplantsの「HYDRO MINERAL」はこの弱点を踏まえ、あらかじめ緩効性肥料〈オスモコート〉を配合済みで、植え付け後8〜9ヶ月は追肥が不要です)。

シャディ
シャディ植物のお世話係WARNING

溶岩石は水はけが良い分、液肥も一緒に流れ出やすいんだ。緩効性肥料が配合されていない溶岩石だけで管理している場合は、施肥のタイミングをGreen Collectionアプリに忘れずに記録しておくと、栄養切れに気づきやすくなるよ。

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溶岩石とゼオライトを組み合わせる理由

溶岩石単体でも十分な培地になりますが、ゼオライトを25%程度混ぜることでさらに安定した環境を作れます。

ゼオライトはイオン交換能をもつ天然鉱石で、根から分泌されるアンモニアや老廃物を吸着・浄化します。底面給水や容器内に水が長く留まる環境では、水質が低下しやすいため、ゼオライトの浄化作用が特に重要です。

溶岩石(75%)+ ゼオライト(25%)の組み合わせが、アロイド系植物に最も適した培地の比率とされています。

■溶岩石 75% ■ゼオライト 25%


ハイドロカルチャーでの使い方

粒のサイズ選び

培地として使う溶岩石は3〜5mm の粒サイズが最適です。

粒サイズ 通気性 保水性 培地としての向き不向き
3mm 以下 △(水はけが悪くなる) ◎ 根が詰まりやすく培地には不向き
3〜5mm(推奨) ○(通気路が確保できる) ○ 標準サイズ。根が伸びやすい
5mm 以上 ◎ △(落ちる) 小さな植物では株が安定しない
クロ
クロ土・植え替え担当TIP

粒のサイズで迷ったら、まず3〜5mmを基準にするのが失敗が少ないよ。植物のサイズが大きい・小さいで極端に振るより、標準サイズから始めて様子を見ながら調整する方が管理しやすいんだ。

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植え込み方法

  1. 容器の底に培地を3〜5cm 敷く
  2. 植物を置き、根の周りを培地で固定する
  3. 株が安定するまで培地を追加して固定する
  4. 上から水を与えて培地全体を湿らせる

底面給水との組み合わせ

溶岩石は毛細管現象で水を吸い上げる性質があるため、底面給水との相性が良いです。容器に水を張ると、培地が自動的に水を吸い上げて根に供給します。ハイドロカルチャーの全体的な管理方法はハイドロカルチャー完全ガイドを参照してください。


向いている植物と向いていない植物

結論

溶岩石培地が向く植物・向かない植物

向いている植物

根の通気性が重要なアロイド系が中心

  • ✓アロカシア:多湿を好み根の通気性も必要
  • ✓モンステラ:太い根が粒の間に入り込み安定する
  • ✓フィロデンドロン:通気性の高い培地で根張りが良くなる
  • ✓アンスリウム:多湿環境でも根が腐りにくい
  • ✓ポトス:清潔さを求める場合に最適
VS

向いていない植物

乾燥を好む植物・根のない植物

  • ✓サボテン・多肉植物:保水性が高すぎる
  • ✓サボテン類には砂や軽石系の培地が適している
  • ✓エアプランツ:根がないため培地そのものが不要

判断の軸はシンプルで、「根が湿った空気を好むか、乾いた環境を好むか」です。アロイド系(サトイモ科)は前者にあたるため溶岩石培地と相性がよく、サボテン・多肉植物のように乾燥を好む植物には保水性が過剰になります。


まとめ

溶岩石を観葉植物の培地に使う主なメリットは以下の3点です。

  1. 多孔質構造が通気性と保水性を同時に確保:土では両立が難しい機能を実現
  2. 崩れないため長期間使用できる:赤玉土のように劣化しない
  3. アロイド系植物との相性が特に良い:根の通気性要求が高い植物に向いている

弱点の「肥料なし」はゼオライトとの組み合わせと緩効性肥料の配合で補完できます。溶岩石を使うことで、清潔で管理しやすい植物環境を作れます。

この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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