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観葉植物の受け皿の選び方と使い方|素材別の比較
レビュー

観葉植物の受け皿の選び方と使い方|素材別の比較

by Masashi Matsubuchi
Contentsこの記事の内容7項目
  1. 1結論:サイズは「鉢の最大径+2〜3cm」、水は毎回捨てる
  2. 2サイズの決め方
  3. 3素材別の特徴
  4. 4使い方:溜まった水はいつ捨てるか
  5. 5床と受け皿を守る工夫
  6. 6よくある失敗例
  7. 7まとめ

受け皿は、観葉植物を買うときに「とりあえず付いてきたもの」で済ませがちな道具です。ところが、サイズが合っていない・素材の選択を誤ったというだけで、床にシミができたり、気づかないうちに根腐れの原因になったりします。受け皿は「水を受けるもの」ではなく「水をいったん受けて、すぐ捨てるためのもの」——この前提を押さえるだけで、選び方も使い方もはっきりします。

At a glance30秒でわかる受け皿選び
サイズ
鉢の最大直径より2〜3cm以上大きいものを選ぶ
深さ
1回の水やりで出る水を受け止められる深さ(目安2cm以上)
素材
床材と置き場所で決める。素焼きは水が染みるので要注意
基本の使い方
溜まった水は毎回捨てる
溜めてよい例外
底面給水のときだけ。30分以内に捨てる
鉢カバーとの違い
受け皿は下で受ける、鉢カバーは鉢ごと隠す

結論:サイズは「鉢の最大径+2〜3cm」、水は毎回捨てる

受け皿選びで外せない条件は3つだけです。

条件 基準 外した場合に起きること
サイズ 鉢の最大直径より2〜3cm以上大きい 水が受け皿の外にこぼれて床が濡れる
深さ 2cm以上(大鉢はさらに深く) 水があふれる。持ち運ぶ途中でこぼす
防水性 水を透さない素材、または下に保護材 床に輪ジミ・カビ・変色が残る

そのうえで、使い方の原則は「水やりのたびに受け皿の水を捨てる」。受け皿に溜めた水は、鉢底から土が吸い上げて鉢の中を慢性的な過湿にします。これが室内で起きる根腐れのもっとも地味で、もっとも多い入口です。

クロ
クロ土・植え替え担当POINT

鉢底の穴は水を捨てるための穴であって、水を吸うための穴じゃない。受け皿に水が残っていると、せっかく抜けた余分な水をまた土が吸い戻してしまうんだ。

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サイズの決め方

鉢のサイズは「号」で表され、1号=直径約3cmです。受け皿は鉢の上端(いちばん太い部分)より大きい必要があるため、号数から次のように逆算できます。

鉢のサイズ 鉢の直径の目安 受け皿の内径の目安
3号 約9cm 11〜12cm以上
4号 約12cm 14〜15cm以上
5号 約15cm 17〜18cm以上
6号 約18cm 20〜21cm以上
8号 約24cm 26〜28cm以上
10号 約30cm 32〜34cm以上

小さすぎる受け皿は、水がこぼれるだけでなく、鉢が不安定になって転倒の原因にもなります。迷ったら大きめを選んでください。受け皿が大きいぶんには実害がほとんどありません。

深さは「一度の水やりで出る水の量」で決める

鉢底から流れ出る水の量は、土の量と乾き具合で変わります。目安として、浅い受け皿(1cm程度)で足りるのは4号くらいまで。6号以上の鉢では、2〜3cmの深さがないと水やりのたびに溢れます。大鉢で「毎回こぼれる」と感じているなら、受け皿の深さが足りていないサインです。

シャディ
シャディ植物のお世話係TIP

受け皿から水があふれるのが怖くて、水を少なめにしていない? それだと鉢の中の古い空気や老廃物が流れ出ないの。深い受け皿に替えて、鉢底から流れ出るまでしっかり与えられるようにするほうが、植物にとってはずっといいよ。

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素材別の特徴

受け皿は素材によって、見た目だけでなく「床を守れるかどうか」が変わります。

プラスチック

  • 価格: 安い
  • 防水: ◎ 完全に水を透さない
  • 重さ: 軽い
  • 注意: 直射日光下で劣化し割れやすくなる。大鉢では軽さが不安定さにつながる

陶器(釉薬あり)

  • 価格: 中〜高
  • 防水: ◎ 釉薬が水を遮断する
  • 重さ: 重い
  • 注意: 落とすと割れる。重さが安定感につながるので大鉢向き

素焼き・テラコッタ(釉薬なし)

  • 価格: 中
  • 防水: △ 水が染み出す
  • 重さ: やや重い
  • 注意: そのまま床に置くとシミの原因。下に防水シートや鉢台が必須

金属(ブリキ・アイアン)

  • 価格: 中
  • 防水: ○ ただし継ぎ目から漏れることがある
  • 重さ: 軽い
  • 注意: 水を溜めたままにすると錆びる。塗装の剥がれにも注意

木・竹・ラタン

  • 価格: 中〜高
  • 防水: × 単体では使えない
  • 重さ: 軽い
  • 注意: 内側に防水トレーを入れる前提の「飾り台」として考える

シリコン・ゴム

  • 価格: 安い
  • 防水: ◎ 割れない・滑りにくい
  • 重さ: 軽い
  • 注意: 見た目の選択肢が少ない。実用重視の置き場所に

床材別に考えるとわかりやすい

  • フローリング・無垢材:水染みと輪ジミが最大の敵。釉薬のある陶器かプラスチック。素焼きは避けるか、下に受けを追加する
  • カーペット・ラグ:こぼれたときの被害が大きいので、大きめ・深めを選ぶ。できれば鉢台で浮かせる
  • タイル・土間:素材の自由度が高い。重い陶器も置きやすい
  • 窓際の出窓:直射日光でプラスチックが劣化しやすい。陶器が無難

使い方:溜まった水はいつ捨てるか

基本は「水やりの直後」

水やりをして鉢底から水が抜けきるまで5〜15分ほど待ち、受け皿に溜まった水を捨てます。大鉢で動かせない場合は、スポイトやポンプ、古いタオルで吸い取ってください。

Steps水やりから片づけまで
  1. 1
    たっぷり与える
    鉢底から流れ出るまで与える。量を減らさない
  2. 2
    5〜15分待つ
    抜けきる前に捨てると、二度手間になる
  3. 3
    受け皿の水を捨てる
    鉢を傾けず、受け皿だけを引き出して捨てる
  4. 4
    受け皿を拭く
    濡れたまま戻すと、底面にカビや藻が出やすい
  5. 5
    大鉢は吸い取る
    動かせない鉢はスポイト・ポンプ・タオルで対応する

溜めてよい例外:底面給水のとき

意図的に受け皿へ水を張り、鉢底から吸わせる方法が底面給水です。土の表面を濡らさないのでコバエを呼びにくく、水やりのムラが出にくいという利点があります。ただしこの場合も張りっぱなしにはせず、吸い上げが落ち着いた時点(目安30分以内)で残りを捨てます。詳しい手順は底面給水のやり方で解説しています。

床と受け皿を守る工夫

鉢台・ポットフィートで浮かせる

受け皿と床の間にわずかな隙間をつくると、底面に湿気がこもらず、結露やカビを防げます。大鉢ならキャスター付きの鉢台を使うと、掃除や模様替えのときに動かせて、受け皿の水も捨てやすくなります。

白い跡・輪ジミの落とし方

受け皿に残る白い粉状の跡は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラルと、肥料由来の塩類が乾いて残ったものです。放置すると固着するので、水で落ちないときは次の順で試します。

  1. ぬるま湯に浸けて柔らかくしてからスポンジでこする
  2. 落ちなければ、クエン酸水(または食酢を薄めたもの)に浸けてから洗う
  3. 金属製の受け皿では酸が塗装を傷めることがあるので、目立たない場所で試してから

鉢カバーとの使い分け

鉢カバーは鉢ごと入れて隠す容器で、受け皿とは役割が違います。鉢カバーを使う場合でも、内側に水が溜まるので、鉢底を直接カバーの底に接地させないことが重要です。鉢カバーの底にレンガや逆さにした鉢を入れて底上げするか、鉢を取り出して水やりし、水が切れてから戻します。排水穴のない鉢そのものを使う場合の注意点は穴なし鉢で観葉植物を育てる方法にまとめています。

よくある失敗例

失敗1:鉢と同じ直径の受け皿を買う

鉢は上に向かって広がる形が多く、「鉢底の直径」ではなく「いちばん太い部分の直径」で選ばないと水が外にこぼれます。購入前に鉢の上端を測ってください。

失敗2:素焼きの受け皿を直接フローリングに置く

釉薬のない素焼きは水を吸い、裏面から少しずつ湿気を放ちます。見た目は乾いていても、下のフローリングには長時間湿気が当たり続け、変色の原因になります。

失敗3:受け皿の水を「湿度対策」として溜めておく

受け皿に張った水が空中湿度を上げる効果はごくわずかで、根腐れのリスクのほうがはるかに大きくなります。湿度を上げたいなら、鉢とは別の浅皿に水を張るか、加湿器やまとめ置きで対応してください。

失敗4:受け皿を洗わない

水を捨てていても、受け皿自体は藻・ぬめり・カビの温床になります。月に一度は取り外して洗い、乾かしてから戻してください。土の表面のカビが気になる場合は観葉植物の土に生えるカビの原因と対処法も参考になります。

まとめ

  • 受け皿は鉢の最大直径より2〜3cm以上大きく、深さは2cm以上を目安に選ぶ
  • 素材は「床を守れるか」で選ぶ。素焼きは水が染みるので直置きしない
  • 溜まった水は水やりのたびに捨てる。大鉢はスポイトやポンプで吸い取る
  • 水を張ってよいのは底面給水のときだけ。30分を目安に残りは捨てる
  • 鉢カバーは受け皿の代わりにならない。底上げするか、取り出して水やりする
  • 月1回は受け皿自体を洗って乾かす

鉢の素材やサイズとあわせて考えると選びやすくなります。鉢側の選び方は観葉植物の鉢の素材比較とおすすめの鉢を参照してください。


→ 関連記事: 鉢の素材比較|おすすめの鉢|底面給水のやり方|キャスター付き鉢台の比較

この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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