観葉植物の耐寒性ランキング|耐寒温度一覧
Contentsこの記事の内容7項目
「うちの観葉植物、この冬は外に出しっぱなしで大丈夫?」「何種類も育てていて、どれから室内に入れるべきか分からない」。観葉植物の冬越しで最初につまずくのは、実は植え方や水やりのテクニックよりも「そもそもこの植物はどこまで寒さに耐えられるのか」という基本情報の不足です。この記事では、代表的な観葉植物の耐寒性を大まかにランキング化し、冬越し管理の基本原則を解説します。個別の植物ごとの詳しい冬越し方法は、記事内のリンク先も併せて参考にしてください。
結論(最初に答え)
観葉植物の耐寒性は、原産地の気候によって大きく3段階に分かれます。「最低温度」はあくまで一般的な流通株・成株を前提にした目安であり、株の健康状態や寒気にさらされる時間の長さによって実際の耐性は変動します。数字を絶対視せず、余裕を持った温度管理を心がけてください。
- 3段階
- 5℃台まで/10℃を目安/15℃以上が理想
- 最強クラス
- カンノンチク・シュロチクの0〜3℃
- 最弱クラス
- アロカシア・アズラニーの18℃
- 安全マージン
- 下限より2〜3℃高く管理する
- 窓際
- 夜間に室内中央より5〜10℃低くなることがある
- 水やり
- 耐寒性と過湿耐性は別。冬は夏の2倍以上空ける
耐寒性ランキング表(寒さに強い順)
| ランク | 植物名 | 最低温度の目安 | 冬の注意点 |
|---|---|---|---|
| 比較的丈夫(5〜8℃前後まで) | サンスベリア | 10℃(断水気味なら5℃程度まで耐える) | 10℃を下回ると生育停止、5℃以下で葉が傷む。多肉質の葉は過湿にも弱く、冬は断水に近い管理でも問題ない |
| ポトス | 8℃程度 | 丈夫だが、寒さで葉が黄変することがある | |
| パキラ・ガジュマル | 5℃前後(できれば8℃以上) | 10℃を下回ると成長が止まり始める | |
| ビカクシダ(ビフルカツム) | 5℃(理想は10℃以上) | 属内では最も丈夫。詳細はビカクシダの冬越し | |
| 標準(10℃を目安に) | モンステラ | 10℃(推奨ライン) | 組織の障害が出るのは5℃以下から。斑入り品種は寒さに弱く15℃以上を確保 |
| フィロデンドロン・ザミオクルカス・フィカス・ウンベラータ | 10℃(理想は15℃以上) | 10℃を下回る環境が続くと生育停止・葉の変色 | |
| アロカシア | 15℃(10℃を割ると落葉・休眠) | 目標15℃・割ってはいけないのが10℃。詳細はアロカシアの冬越し | |
| 多くの塊根植物(夏型・休眠期) | 10℃ | 断水またはごく少量の給水。落葉は正常な休眠。詳細は塊根植物の冬の休眠期 | |
| 寒さに弱い(15℃以上が理想) | アンスリウム | 10℃は必須、理想は15℃以上 | クリスタリナムなど希少品種は15〜20℃を目安により慎重に |
| ビカクシダ(リドレイなど熱帯性の強い品種) | 15℃以上 | ビフルカツムと同じ感覚で管理すると株を傷めやすい |
Pick Up — この記事で使う用土
耐寒温度一覧(37種・寒さに強い順)
上のランクよりも細かく、種・品種ごとの下限を一覧にしました。「下限」はこれを割ると危険というラインで、「安全圏」は生育を止めずに冬を越せる目安です。管理は安全圏の数字を狙ってください。数値はtokyoplants内の各品種ページと揃えています。
| 植物 | 下限の目安 | 安全圏 | メモ |
|---|---|---|---|
| カンノンチク・シュロチク | 0〜3℃ | 5℃以上 | 観葉植物のなかで最も寒さに強い部類 |
| オリヅルラン | 5℃ | 8℃以上 | 0℃近くまで耐えるとされるが霜は不可 |
| アイビー(ヘデラ) | 5℃ | 8℃以上 | 屋外でも越冬する強健種。室内なら余裕 |
| フィカス・プミラ | 5℃ | 8℃以上 | フィカス属では最も丈夫 |
| 金のなる木 | 5℃ | 8℃以上 | 霜に当てない。冬は断水気味に |
| ハオルチア | 5℃ | 8℃以上 | 冬型寄り。過湿のほうが危険 |
| ホヤ・カルノーサ | 5℃ | 10℃以上 | 0℃以下は厳禁 |
| ユッカ・エレファンティペス | 5℃前後 | 8℃以上 | 園芸情報に幅があり、余裕を見る |
| パキラ | 5℃ | 8〜10℃以上 | 10℃を下回ると成長が止まる |
| ガジュマル | 5℃前後 | 8〜10℃以上 | 成長を維持したいなら10℃ |
| モンステラ・デリシオーサ | 5℃ | 10℃以上 | 斑入り品種は15℃以上 |
| モンステラ・アダンソニー | 5℃ | 10℃以上 | — |
| ビカクシダ・ビフルカツム | 5℃ | 10℃以上 | 属内では最も丈夫 |
| キセログラフィカ | 5℃ | 10℃以上 | 冬は濡れたまま放置しない |
| ストレリチア | 5〜8℃ | 10℃以上 | 種により差がある |
| フィカス・ベンジャミン | 5〜10℃ | 10℃以上 | 寒さより環境変化で落葉しやすい |
| トックリラン | 5〜10℃ | 10℃以上 | 幹に水を蓄えるぶん過湿に弱い |
| ポトス | 8℃ | 15℃以上 | 寒さで葉が黄変することがある |
| ドラセナ・マージナータ | 8℃ | 10℃以上 | マッサンゲアナは10℃推奨 |
| サンスベリア | 10℃ | 15℃以上 | 断水気味なら5℃程度まで耐える |
| ザミオクルカス | 10℃ | 15℃以上 | 塊茎があるので乾かし気味で越冬 |
| スパティフィラム | 10℃ | 15℃以上 | 低温で花が上がらなくなる |
| テーブルヤシ | 10℃ | 15℃以上 | 耐陰性は高いが寒さは標準 |
| ペペロミア | 10℃ | 15℃以上 | 多肉質の種は過湿に特に注意 |
| フィカス・ウンベラータ | 10℃ | 15℃以上 | 冷気で一気に落葉する |
| フィカス・リラータ | 10℃ | 15℃以上 | — |
| フィロデンドロン | 10℃ | 15℃以上 | 希少種は15℃以上が前提 |
| カラテア | 10℃ | 15℃以上 | 白斑系(ホワイトフュージョン等)は15℃以上 |
| ビカクシダ・ウィリンキー | 10℃ | 15℃以上 | ビフルカツムより寒さに弱い |
| アンスリウム | 10℃ | 15℃以上 | 希少種は15〜20℃ |
| スキンダプサス | 13℃ | 15℃以上 | トレビー系は15℃以上が望ましい |
| シンゴニウム | 13℃ | 15℃以上 | — |
| アロカシア | 15℃ | 15〜18℃ | 10℃を割ると落葉・休眠に入る |
| アグラオネマ | 15℃ | 18℃以上 | ピクタムなど斑の美しい種ほど弱い |
| ラフィドフォラ・テトラスペルマ | 15℃ | 18℃以上 | 成長が速いぶん低温で止まりやすい |
| ビカクシダ・リドレイ | 15℃ | 18℃以上 | ビフルカツムと同じ感覚で管理しない |
| アロカシア・アズラニー | 18℃ | 20℃以上 | 本記事で最も寒さに弱い。加温ケースが安心 |

一覧の数字を使うときは、部屋の温度計じゃなくて「鉢の高さ・窓からの距離」で測った温度と比べてね。床置きの鉢と棚の上では、同じ部屋でも体感する寒さが全然違うよ。
理由・仕組み:なぜ耐寒性に差が生まれるのか
観葉植物として流通している種類の多くは熱帯・亜熱帯原産で、そもそも「冬」という概念がない環境で進化してきました。この中でも耐寒性に差が生まれる理由は、原産地の気候の幅にあります。
- 比較的丈夫なグループ: サンスベリアやガジュマルのように、乾燥地帯や季節による温度変化がある地域が原産の種は、多少の低温にも耐えられる生理的な仕組みを持っています
- 標準グループ: 熱帯雨林の林床など、温度は安定しているが極端な低温には晒されない環境が原産の種が中心です
- 寒さに弱いグループ: 赤道直下の高温多湿な環境に特化して進化した種ほど、低温に対する耐性がほとんどありません
観葉植物の成長に適した室温は20〜28℃程度とされ、この範囲を大きく外れると成長が鈍化し、10℃を下回る環境が続くと多くの種で低温障害(葉先や葉縁の黒変・変色)のリスクが高まることが分かっています。温度帯ごとの影響と季節別の管理の目安は「室温と観葉植物の成長|温度帯別の影響と管理の目安」で整理しています。

同じビカクシダでもビフルカツムは5℃、リドレイは15℃と、最低温度に10℃もの差があるんだ。耐寒性は「属」ではなく「種・品種」単位で違うから、ラベルの流通名だけで判断せず、原産地がどこかまで調べておくと冬支度の優先順位がはっきりするよ。
具体的なやり方:冬越し管理の3原則
耐寒性のランクに関わらず、冬越し管理で押さえるべき基本は共通しています。
1. 置き場所を「窓際の冷気」と「暖房の風」から遠ざける
窓ガラス付近は、夜間に室内中央より5〜10℃低くなることがあります。カーテンを閉める、鉢を窓から30cm〜1m離すといった対策で冷気を遮断しましょう。逆にエアコンやヒーターの温風が直接当たる場所も、乾いた熱風が葉の水分を奪い、葉焼けに似た症状を引き起こすため避けてください。
2. 水やりの頻度を大きく落とす
気温が下がると根の吸水力・蒸散量ともに低下します。夏と同じ感覚で水やりを続けると、吸収されない水分が土中に滞留し、根腐れの最大の原因になります。目安として、耐寒性が標準以下の種は夏の水やり間隔の2倍以上を空け、土が完全に乾いてから与えるようにしましょう。季節ごとの水やり調整の基本は「観葉植物の冬の水やり完全ガイド」で解説しています。

冬は土の表面が乾いていても、鉢の中はまだ湿っていることがよくあるよ。表面の色だけで決めず、鉢を持ち上げた重さや割り箸を挿して確かめてね。水やりした日をアプリに記録しておくと、「夏の2倍空ける」が守れているか振り返りやすいよ。
3. 「最低温度」ではなく「安全マージン」で管理する
各植物の最低温度はあくまで「これ以上下がると危険」というラインです。実際の管理では、最低温度より2〜3℃高い温度を目標に設定すると安心です。例えば最低温度10℃とされる植物であれば、13℃前後を下回らないように管理する、というイメージです。
室温別の管理方針早見表
置き場所の夜間最低温度を測っておくと、どのグループをどう扱うべきかが一目で分かります。
| 置き場所の最低温度 | 比較的丈夫なグループ | 標準グループ | 寒さに弱いグループ |
|---|---|---|---|
| 15℃以上 | 安全圏。水やりは乾いてから | 安全圏。水やりは乾いてから | 理想的な範囲。この温度を維持できる場所を確保する |
| 10〜15℃ | 安全圏。成長は鈍るため水やり頻度は落とす | 下限付近。13℃前後を下回らないよう注意し、水やり間隔を夏の2倍以上に | 危険域に近い。暖かい部屋への移動や加温を検討 |
| 5〜10℃ | 限界に近い。断水に近い管理に切り替える | 危険域。生育停止・葉の変色が出やすい。暖かい場所へ移動 | 危険域。速やかに移動・加温する |
| 5℃未満 | 限界。すべて暖かい室内へ | 低温障害のリスク大。すべて暖かい室内へ | 枯死のリスク。すべて暖かい室内へ |
耐寒性ランク別の特徴と注意点
比較的丈夫なグループ(5〜8℃前後まで)
このグループは冬の管理が比較的簡単ですが、「丈夫だから水やりも普段通りで良い」というわけではありません。低温期は根の活動が鈍るため、水やり頻度を落とす基本は変わりません。
各植物の最低温度は上のランキング表を参照してください。ビカクシダ(ビフルカツム)の具体的な冬管理は「ビカクシダの冬越し|温度管理と水やり頻度の落とし方」で解説しています。
標準グループ(10℃を目安に)
多くの人気観葉植物がこのグループに属します。10℃を下回る環境が続くと生育停止・葉の変色といった症状が出やすくなります。
このグループの中でも、アロカシアと塊根植物は「冬に葉を落として休眠する」という共通点があり、落葉を枯死と誤解しやすい点に注意が必要です。詳しくは「アロカシアの冬越し・温度管理完全ガイド」と「塊根植物(ステファニア等)の冬の休眠期の育て方」を参照してください。
寒さに弱いグループ(15℃以上が理想)
このグループは冬場の室温管理に最も気を配る必要があります。可能であれば専用の育成スペースや加温器具の併用も検討してください。
特にアンスリウムのクリスタリナムのような希少品種や、ビカクシダのリドレイのような熱帯性の強い品種は、同じ属の丈夫な種と混同して管理すると失敗しやすいグループです。「同じ仲間だから同じ管理でよい」とは考えず、品種ごとの最低温度を確認してください。
よくある失敗例
失敗1: 「観葉植物」とひとまとめにして同じ管理をする
耐寒性は種類によって大きく異なります。複数の植物を育てている場合は、まず手持ちの植物がどのグループに属するかを確認し、室内でも寒さに弱い種類から優先して暖かい場所に移動させましょう。
失敗2: 最低温度ギリギリを「セーフライン」だと考える
最低温度はあくまで「これ以下は危険」というラインであり、そこまで下げて良いという意味ではありません。安全マージンを持った温度管理を心がけてください。
失敗3: 寒さに強い種類にも同じ頻度で水やりを続ける
「丈夫だから大丈夫」と夏と同じ水やり頻度を続けると、比較的耐寒性の高い種類でも根腐れを起こします。耐寒性と過湿耐性は別の話です。
失敗4: 落葉・変色を見てすぐに諦めてしまう
アロカシアや塊根植物のように、冬に葉を落とすことが正常な生存戦略になっている種類もあります。落葉=枯死と即断せず、球根や地下茎、幹の状態を確認してから判断しましょう。

葉が全部落ちても、球根や幹を指で軽く押して硬くしまっていれば生きている証拠。逆に柔らかくブヨブヨしていたら腐りが進んでいるサインだよ。硬ければ水やりをごく控えめにして、春の暖かさを待ってあげて。
まとめ
- 観葉植物の耐寒性は原産地の気候によって「比較的丈夫」「標準」「寒さに弱い」の3段階に大別できる
- 種・品種ごとの下限は0〜3℃(カンノンチク)から18℃(アロカシア・アズラニー)まで開く。37種の一覧を本文に掲載
- 冬越し管理の基本は「窓際・暖房の風を避けた置き場所」「水やり頻度を大きく落とす」「最低温度に安全マージンを持たせる」の3点
- 個別の植物の詳しい冬越し方法は、アロカシア・ビカクシダ・塊根植物それぞれの専用ガイドを参照する
- 「丈夫」とされる種類でも、水やりの調整は冬越し成功の必須条件
まずは手持ちの植物がどのグループに属するかを確認し、寒さに弱い種類から優先して冬支度を始めましょう。
→ 関連商品リンク: 観葉植物の土『 I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土) 』
→ 関連記事: アロカシアの冬越し・温度管理完全ガイド|ビカクシダの冬越し|温度管理と水やり頻度の落とし方|塊根植物(ステファニア等)の冬の休眠期の育て方|観葉植物の冬の水やり完全ガイド
冬の管理に関する記事一覧
24本冬の基本と置き場所6
冬のトラブルと対処3
この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi / tokyoplants
tokyoplants オーナー
東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。
プロフィールを見る →tokyoplants で購入する
ショップを見る →Next Read
読了後におすすめの記事
tokyoplants Shop
tokyoplants で購入する
Instagram で最新情報をチェック
入荷情報・育て方のコツを発信中
関連記事
Popular
よく読まれている記事
tokyoplants MEDIAでいま読まれている記事です。








