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観葉植物の害虫の種類一覧|見た目と症状で見分ける
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観葉植物の害虫の種類一覧|見た目と症状で見分ける

by Masashi Matsubuchi

葉の裏に白い粉のようなものがついている。葉がベタベタする。触ったら小さな白い虫が舞った。観葉植物の害虫は種類によって見た目も症状も対処もまったく違うのに、「小さい虫」としか分からないまま手持ちの殺虫剤をかけて、効かずに広がってしまうケースがとても多い相談です。

この記事は、観葉植物で出会う害虫8種類を「体長・色・居場所・症状・対処」の同じ項目で並べ、症状から逆引きできる一覧にしたものです。個別の駆除手順は各害虫の専用記事へ送り、ここでは「どれなのか」を最短で特定することに集中します。

At a glance30秒でわかる害虫の見分け方
触ると舞う
白い小さな虫が飛び立てばコナジラミ
白い綿
葉の付け根に綿状の塊ならコナカイガラムシ
カスリ状
葉表に白い点が無数に散ればハダニ
ベタつき
吸汁の甘露。アブラムシ・カイガラムシ・コナジラミ
土から出る
黒く飛べばキノコバエ、白く跳ねればトビムシ
薬剤
「観葉植物×その害虫」で登録がある製品だけ効く

結論:症状から害虫を逆引きする

まず葉を見て、次に葉裏、最後に土の表面を見ます。「どこに」「どんな痕跡が」あるかで、ほぼ絞り込めます。

見つけた症状・痕跡 第一候補 第二候補 確かめ方
葉裏に白い粉・綿のようなもの コナカイガラムシ コナジラミの幼虫 綿状の塊が動かずベタつけばコナカイガラムシ。半透明の薄い鱗状ならコナジラミ幼虫
葉や茎、床がベタつく アブラムシ カイガラムシ・コナジラミ 新芽に群れていればアブラムシ。茎に動かない殻ならカイガラムシ
葉表に白い点がカスリ状に広がる ハダニ アザミウマ 葉裏に糸や動く点があればハダニ。銀白色の光沢と黒い点状の糞があればアザミウマ
触ると白い虫が舞う コナジラミ 葉裏に集まり、揺らすと一斉に飛ぶのはコナジラミだけ
新葉がゆがむ・縮れる アブラムシ アザミウマ 新芽に群れが見えればアブラムシ。見えないのにゆがむならアザミウマを疑う
茎や葉脈に茶色・白の突起が動かない カイガラムシ 爪で剥がれて跡が残れば確定
土の表面を黒い虫が歩く・低く飛ぶ キノコバエ ショウジョウバエ系のコバエ 蚊に似て細長ければキノコバエ。丸みがあり素早いならコバエ
土の表面で白い虫が跳ねる トビムシ ほぼ無害。跳ねるが飛ばない

観葉植物につく害虫8種のカード

同じ項目で並べると、体長と居場所だけでもかなり絞れます。体長はいずれも成虫の目安です。

ハダニ

  • 体長: 0.3〜0.5mm(肉眼では動く点)
  • 色: 赤・黄緑・淡い橙など
  • 居場所: 葉裏。進行すると葉表や新芽にも
  • 症状: 葉表に白いカスリ状の点、葉色のかすれ、細い糸
  • 好む環境: 高温・乾燥。暖房の効いた冬の室内でも増える
  • 対処: 葉裏を水で洗い流す→「ハダニ類」登録の薬剤を5〜7日間隔で複数回→ハダニ対策ガイド

カイガラムシ

  • 体長: 1〜3mm
  • 色: 茶・黒・白(殻や蝋に覆われる)
  • 居場所: 茎・葉柄・葉脈沿い・葉裏。動かない
  • 症状: ベタつき(甘露)、その上に生える黒いすす病、葉の黄化
  • 好む環境: 風通しが悪く、ホコリが溜まる場所
  • 対処: 歯ブラシや綿棒でこすり落とす。成虫は殻で薬剤が効きにくい→カイガラムシ対策ガイド

アブラムシ

  • 体長: 1〜3mm
  • 色: 緑・黒・赤褐色など種類が多い
  • 居場所: 新芽・つぼみ・若い葉の裏に群れる
  • 症状: 新芽の萎縮やゆがみ、ベタつき、白い脱皮殻
  • 好む環境: 春〜初夏。換気で開けた窓から有翅型が飛来する
  • 対処: 水で洗い流す・指で潰す。「アブラムシ類」は観葉植物向けの登録製品が最も多い

コナジラミ

  • 体長: 1〜2mm
  • 色: 白(翅が粉で覆われる)
  • 居場所: 葉裏。幼虫は葉裏に貼り付いて動かない
  • 症状: 触ると一斉に舞う、ベタつき、すす病、葉の黄化
  • 好む環境: 暖かく風通しの悪い場所。春〜秋に多い
  • 対処: 黄色粘着トラップで成虫を減らしつつ、葉裏の幼虫に「コナジラミ類」登録の薬剤(詳細は次のセクション)

アザミウマ(スリップス)

  • 体長: 1〜2mm(細長い)
  • 色: 黄〜黒
  • 居場所: 新葉・花・葉の表裏。素早く動く
  • 症状: 銀白色にかすれた光沢のある傷、黒い点状の糞、新葉の奇形
  • 好む環境: 高温・乾燥。夏に急増
  • 対処: 青色または黄色の粘着トラップで成虫を捕獲。「アザミウマ類」登録の薬剤(ベニカXファインスプレー等)

コナカイガラムシ

  • 体長: 2〜4mm
  • 色: 白(綿・粉状の蝋で覆われる)
  • 居場所: 葉の付け根・葉柄の分かれ目・新芽の奥。根につく種類もある
  • 症状: 白い綿の塊、ベタつき、株の衰弱
  • 好む環境: 乾燥気味で風通しの悪い場所
  • 対処: 綿棒や歯ブラシで物理除去が基本。薬剤はラベルで「コナカイガラムシ類」か「カイガラムシ類」の適用と作物名を確認

キノコバエ

  • 体長: 1〜2mm
  • 色: 黒〜灰色。蚊に似た細長い体
  • 居場所: 土の表面を歩く・鉢の周りを低く飛ぶ。幼虫は土中
  • 症状: 成虫は実害が少ないが、幼虫が弱った株の根を食害することがある
  • 好む環境: 常に湿った有機質の多い土
  • 対処: 表土を乾かす・黄色粘着トラップ→土の虫の違いと対策

トビムシ

  • 体長: 1〜2mm
  • 色: 白〜灰白色
  • 居場所: 土の表面。ぴょんぴょん跳ねる(飛ばない)
  • 症状: ほぼ無害。有機物の分解を助ける
  • 好む環境: 湿った土
  • 対処: 気にならなければ放置でよい。気になるなら土を乾燥気味に管理→土の虫の違いと対策
シャディ
シャディ植物のお世話係POINT

8種類のうち、ハダニとアザミウマとコナカイガラムシは「乾いた空気」を好み、キノコバエとトビムシは「湿った土」を好むんだ。つまり、葉につく虫と土から出る虫は原因が正反対。どちらが出たかで、部屋の湿度と水やりのどちらを見直すべきかが分かるよ。

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コナジラミ|「白い小さな虫が舞う」の正体

SNSで最も質問が多いのがこの虫です。葉に触れた瞬間、白い粉のような小さな虫がふわっと飛び立つのが最大の特徴で、この「舞う」動きをするのはコナジラミだけです。飛ばずに葉裏にとどまっている白い綿はコナカイガラムシ、動かない白い点はハダニやコナジラミの幼虫の可能性が高くなります。

やっかいなのは、目に見える成虫を追い払っても、葉裏に貼り付いた幼虫(半透明で鱗のような平たい姿)が残ることです。幼虫は動かず、薄いので見落とされ、数日後にまた成虫が舞う、を繰り返します。

Stepsコナジラミの対処手順
  1. 1
    隔離する
    舞った株は他の株から離す。成虫は飛んで移動する
  2. 2
    葉裏を確認する
    半透明の幼虫が貼り付いていないか、葉を裏返して1枚ずつ見る
  3. 3
    黄色粘着トラップを立てる
    コナジラミの成虫は黄色に集まる。株のすぐそばに設置し、捕獲数で減り具合を把握する
  4. 4
    葉裏を洗う
    シャワーで葉裏を流し、幼虫と成虫の数を物理的に減らす
  5. 5
    薬剤は「コナジラミ類」登録品を
    観葉植物(花き類・観葉植物)に対してコナジラミ類の登録があるのは、確認できた範囲ではベニカXファインスプレーとピュアベニカ。5〜7日間隔で複数回、葉裏まで濡らす
  6. 6
    風通しを確保する
    窓を閉め切った暖かい部屋で増える。サーキュレーターで空気を動かす
シャディ
シャディ植物のお世話係TIP

コナジラミの黄色粘着トラップは「駆除」よりも「数を測る道具」として使うのが正解。週に1回、貼り付いた数を数えるだけで、対策が効いているかが数字で分かるよ。ゼロが2週間続いたら終息と判断していい。

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薬剤を使う前に:観葉植物での登録を確認する

「殺虫剤」であれば何にでも効くわけではありません。農薬は作物名と害虫名の組み合わせで登録されており、観葉植物に対して登録がない害虫にかけても効果は期待できず、適用外使用になります。家庭園芸でよく使われる製品について、農薬登録情報提供システムおよびメーカー公式の適用表で「花き類・観葉植物」の行を確認した結果を整理しました(2026年9月時点。ばら・花月・きくなど除外作物がある製品もあるため、必ずラベルで最終確認してください)。

害虫 観葉植物に登録がある家庭用製品の例 補足
ハダニ類 ベニカXファインスプレー/ベニカXネクストスプレー/ベニカナチュラルスプレー/ピュアベニカ/アーリーセーフ 同じ系統の連用を避ける。詳細はハダニ対策ガイド
アブラムシ類 ベニカXファインスプレー/ベニカXネクストスプレー/ベニカナチュラルスプレー/ピュアベニカ/オルトランDX粒剤 登録製品が最も多い。オルトランDX粒剤の観葉植物への登録はアブラムシ類のみ
コナジラミ類 ベニカXファインスプレー/ピュアベニカ ベニカXネクストスプレーとオルトランDX粒剤は、観葉植物ではコナジラミ類の登録なし
アザミウマ類 ベニカXファインスプレー/ベニカXネクストスプレー/ベニカ水溶剤 食品成分由来の製品(ピュアベニカ・ベニカナチュラルスプレー)は観葉植物でアザミウマ類の登録がない
カイガラムシ類 カイガラムシエアゾール ベニカXファインスプレーのカイガラムシ類登録は樹木類などで、花き類・観葉植物には含まれない
コナカイガラムシ類 汎用の登録は少ない(クロトン・花月など個別作物のみ) 物理除去が主。「カイガラムシ類」登録品を使う場合もラベルの作物名を確認
キノコバエ 薬剤より発生源(湿った表土)の対策が基本。土の虫の対策
トビムシ 無害。駆除対象にしない

見つけた後の共通ルール

害虫の種類が分かったら、どの虫でも共通する順番があります。

Numbers押さえる数字
2〜3週間
新しく迎えた株の隔離期間
卵や隠れた幼虫が動き出すまで待つ
5〜7日
薬剤や洗い流しの再処理間隔
1回で終えると卵から再発する
週1回
葉裏チェックの頻度
曜日を固定すると続く
0.5mm
ハダニの体長
見えたときには繁殖済み
  1. 隔離する:見つけた株を他の株から離す。飛ぶ虫(コナジラミ・アブラムシの有翅型・キノコバエ)は特に早く
  2. 物理的に減らす:洗い流す・こすり落とす・粘着トラップ。薬剤の前に数を減らすほど効きがよい
  3. 登録のある薬剤を、間隔を空けて複数回:卵・幼虫・成虫が同時に存在するため1回では終わらない
  4. 環境を変える:乾燥で増える虫には湿度と風、湿った土で増える虫には乾かす管理。同じ環境のままでは再発する

新しい株を迎えるときのチェック手順は「購入直後の隔離期間と害虫チェック」、秋に屋外から取り込む前の点検は「室内に入れる前の害虫チェック」で解説しています。

クロ
クロ土・植え替え担当WARNING

葉の虫を駆除しても株が回復しないときは、根を見る。コナカイガラムシには根につく種類がいて、鉢から抜くと白い綿が根に絡んでいることがある。その場合は古い土を落として洗い、新しい土に替えるのが確実だ。

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よくある失敗例

失敗1:白いものを全部「カビ」か「ハダニ」だと思う

葉裏の白いものは、コナカイガラムシ(綿状・動かない)、コナジラミ(触ると舞う)、ハダニ(葉表のカスリと葉裏の糸)、うどんこ病(葉表に粉を振ったような白い斑)で見え方が違います。まず「動くか」「舞うか」「綿か粉か」を確認してください。

失敗2:見えた虫だけ処理して終わる

アブラムシやコナジラミは目に見える成虫の何倍もの幼虫や卵が葉裏にいます。1回の処理で終わらせず、5〜7日後に必ず再確認します。

失敗3:土の虫と葉の虫を同じ薬で片づけようとする

キノコバエは湿った土が原因なので、葉にスプレーしても減りません。逆にハダニは乾燥が原因なので、土を乾かしても減りません。原因が正反対の虫を同じ対策で扱わないでください。

失敗4:観葉植物に登録のない害虫名で薬剤を選ぶ

パッケージに大きく書かれた害虫名が、必ずしも「観葉植物」に対して登録されているとは限りません。適用表の作物名の行を見る習慣をつけてください。

まとめ

  • 観葉植物の害虫は、葉裏・茎・土のどこにいるかと**動き方(舞う・跳ねる・動かない)**でほぼ見分けられる
  • 「触ると白い虫が舞う」はコナジラミ、「白い綿」はコナカイガラムシ、「カスリ状の白い点」はハダニ
  • 薬剤は「観葉植物×その害虫名」の登録がある製品だけを、5〜7日間隔で複数回
  • 葉の虫は乾燥、土の虫は過湿が背景にあることが多く、環境を変えないと再発する

土の虫の予防には、未分解の有機質が少なく水はけのよい用土を選ぶことが効きます。I'm original SOIL(tokyoplantsプレミアム培養土)は室内管理で過湿になりにくい配合で、キノコバエが湧きにくい土台づくりに向いています。

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この記事を書いた人

Masashi Matsubuchi

Masashi Matsubuchi / tokyoplants

tokyoplants オーナー

東京・世田谷を拠点とする希少観葉植物専門店「tokyoplants」オーナー。自ら海外へ足を運んで一点ずつ厳選した株を買い付け、年間800株以上を自身の手で育てて販売しています。

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